第3話 魔降の日 ③

 では、まずここから脱出しよう。ここは、どう見えてもドラゴンの胃袋だ。


【スキル強酸耐性LV1 習得しました】


 …………


【スキル強酸耐性LV10に上がりました LVMAXになりました】


 このスキルは? わかった。ここにいると強酸耐性のレベルが上がるよ。このスキルはLVMAXなら、ドレほどの効果があるか? 確認して見よう。


【スキル:強酸耐性LVMAX:酸性による腐食を完全無効化する】


 でもよ、どうして習得すると、すぐLVMAXまでに上がるの? もう考える時間がない!


 ここから出る方法ね。元に道で口から出るか? それなら、ただも一度こいつに噛み砕かれただけだ! そのことだけ、二度とされたくない。


 下の道? 却下! 


 なら、残った答えが一つしかないよね! ここで、こいつを始末するよ!


 普通に考えると、毒の牙と毒煙どくえんを使って、中身から毒でこいつの全身に蔓延するという戦い方は最善の策だ。でもよ、こいつの種族ランクは我より遥か上の魔物だ。毒で全身まで蔓延しで殺すなら、数日かかるかもしれない。我はそんな暇はない!


 そして、これほどに「お世話」になった以上。こんなぬるいやり方で、我の怒りを鎮めないからね!


 胃酸からの痛みもう感じない。反撃の時間だ!


 まず、こいつの胃壁を破壊する。ここはぬるぬるで、攻撃は極難しい。


 なら、口でやろう!


「カム、カム」


 キモイ! こいつの胃壁の味は本当にまずいな! 


 でもよ、腹はもう空いたよ。そして、さっきの食べる役はこいつ、今は我の番だ! 

 

やっと胃壁にから穴を開けた。早くこの穴から脱出しよう。


 その前に、「カム」毒の牙発動! お前はここで毒の蔓延を待っているよ! 我はお前の体に探検に行くよ!


 この血管が動脈らしいね。なら、奥には、心臓だ!


 そう!こいつの心臓は目的地だよ!


 しかし、ヘビでどうやって上に移動かな? 手があれば良いな!! 


 ここの壁は筋肉みたいね。なら、ここから穴を開け、力で心臓までの道を掘り抜く!


「カム、カム」


 またキモイ! でもよ、食感は先よりましたよ! やはり、筋肉の方がいいね!


【スキル魔力転換LV1 習得しました】


 魔力転換? どんなスキルなの?


【スキル魔力転換:生物を食えることにより、その生物の生命エネルギーが自分の魔力を転換できる。 習得条件:自分の種族ランクより6段階以上高い種族を一定程度に食べること】


 面白いよ!! このスキル!! 


 そして、このドラゴンはランク7以上の魔物か!! ランク1の我に食べられているなんて。どう思う? 悔しいよね!!


 道を掘り抜く途中、何度も窒息死でしまった。スキル「神の不死身」がある限り、我は不死身だった!!


 …………


【スキル魔力転換LV10に上がりました LVMAXになりました】


 やっと道を掘り抜いた。ドラゴンの心臓が目の前に現していた!


 ここは密室見たい、上の道もうない。


 そういえば、人の心臓はそうじゃないよね? うむ、ドラゴンは特別かもしれない!


 この天然密室は最高だ!


 毒煙どくえん連続発動!


 あっという間にここは煙で何も見えなくなる。もちろん、我も煙で中毒状態になてしまった。


 これも計算通りだ!


【スキル毒煙どくえんLV2に上がりました】


【スキル毒耐性LV1 習得しました】


 …………


【スキル毒煙どくえんLV10に上がりました LVMAXになりました】


【スキル毒耐性LV10に上がりました LVMAXになりました】


 ようし!後はこいつの死を待つだけだよ!


 そうよね! 我はバカだ! 何も見えないなら、暗視を使えばいいよ!


 暗視発動!


 見えるよ!なら、待つ時間の間に、他のスキルも練習しよう!


「カム!」毒の牙発動!!


【スキル暗視LV3に上がりました】


【スキル毒の牙LV3に上がりました】


 …………


【スキル暗視LV10に上がりました LVMAXになりました】


【スキル毒の牙LV10に上がりました LVMAXになりました】


 これで全部のスキルがLVMAXになった。後はゆっくりとこいつの死を待つよ!


 そういえば、「精神支配」から解放した後、我はまったく別人だ。自称も我に変わっていた。一体、どっちが本当の我なの?


【火竜ムスビールが死亡しました。EXP10008000を獲得しました。レベルが66に上がりました。種族レベルが10に上がりました。進化可能になります】


 やった! やっとこいつを殺した! 進化か? まず外に出て、後にゆっくりと考えよう。


 先の道で胃袋に戻る。次に、食道沿いで口まで這っている。


 まずい!こいつの口を閉じるよ! どうしょう! 


 あの光は? こいつの牙を完全に閉じなかったよ! つまり、その隙間から外に出られるよね!


 やっと外に出た! 身の回る後ろに見る。 ドラゴンの肉体が赤色から段々と黒色に変わっている。 


 さようなら! お前のおかげで、本当の我を取り戻していた。 特別として、お前の体はそのままにする。


 本来なら、お前のような魔物は絶好な食糧よ! ちゃんと感謝してくれよ!!


 それじゃ、もう疲れた。早く安全な場所を探したい。マップ探索!


 うん、マップから見ると、7時方向に隠される小さな洞窟がある。弱い魔物がない。あの大きさを考えると、強い魔物がいる可能性も極低かった。


 ようし! あそこに行く!


 ヘビの特有な進む方で上手に這っている。 もう慣れるか? 生まれからただ数時間だけよ!! やはれ、我は天才だ!!


 やっと洞窟に着ていた。思うより大きいね! 今日はゆっくりと休もう!


 では、早く進化のことを決めましょう! 進化系統樹を確認!


【進化できるランク2の種族:フードコブラ、キングヘビ、タイパン、バイパーマムシ】


 ランク2がまた動物みたいな感じ? もっと上に確認しよう。 完全な進化系統樹を確認!


 凄い! これほどの選択肢があるよね! ゆっくりと存分に確かめよう!


 …………


 もう!! 化け物ばかりだった!! 人間に近い姿の選択肢がないの!? 


 これは? 「???」は何? 全部の進化系統樹があるはず? そして、ランク10はこれだけか? 


 これの下は「サマエル」? どんなもの、確認しよう!


【種族サマエル:堕天使ルシファー(魔王サタン)と匹敵する十二の翼をもつ火の堕天使(魔王ウラエウス)】


 堕天使! 魔王なの!? これは凄かったよ!! 


 あの神々を虐殺する。魔王が我にふさわしい種族だ!!


 そう! 今日から、我は女神ミルリアナではなく、未来の魔王・ウラエウス様だ!!


 ならば、選ぶべきランク2はバイパーマムシだ。そして、ランク3はラミア―だ!!


 つまり、もう一段階進化すると、上半身が人の姿になれる!!


 ようし! 決めた! バイパーマムシに進化!


【種族がバイパーマムシに進化しました。種族ランク2に上昇しました。種族値2.0に上昇しました。FPを回復しました。スキル毒霧LV1習得しました。スキル毒性上昇LV1習得しました。スキルスピード上昇LV1習得しました。スキル威圧LV1習得しました。】


 意外にいいスキルが多いな! さらに名前を入力する! ステータス確認!


【ナクラログ864年、魔降の月31日、23:57:49、リグナクス地下大迷宮B9 名前:ウラエウス 種族:パイパーマムシ 性別:メス レベル:66 種族ランク:2 種族レベル:1 種族値:2.0 HP:320 SP:200 攻撃力:200 精神力:168 防御力:194 魔法防御力:172 素早い:240 状態:正常】


【スキル:毒の牙LVMAX、毒煙どくえんLVMAX、毒霧LV1、威圧LV1、暗視LVMAX、毒性上昇LV1、スピード上昇LV1、毒耐性LVMAX、強酸耐性LVMAX、魔力転換LVMAX、女神化LVMAX、神の不死身LVMAX】


 これでいいよ!! 我に裏切られた神々よ! この魔王ウラエウス様が、必ずお前ら全部虐殺して見せよう!! 


【日付変更:ナクラログ864年、神滅の月1日、00:00:00】

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