人違いじゃないですか、?

まる

不思議なあなた

「迎えに来たよ、お嬢様。」

ニコッと笑って言っている。

「お嬢様…?私はただの一般人なんだけど?!人違いじゃない、ですか…?」

ふふっ、と笑って顔を近づけてくる知らない人。

「な、なんですか、?」

思わず、後ずさる。

「なぁ、俺と一緒に来てみない?後悔はさせないから、さ?」

「なに言ってるんですか?無理です。」

「はぁ…」

耳元て言われた名前に、ハっとした。

「なんで、私の名前を…?!」

「さぁ、なんでだろうね〜?」

どこかで見たことある顔でもない、知らない人。どうして知っているんだろう、、

「君を迎えに来たんだ、さっきも言ったじゃん、そりゃ名前くらい知ってるよ?さぁ、俺の手を取って。」

「え、、でも、、」

「大丈夫、朝になるまでには戻ってくるからさ?」

「えぇ、、、」

「どうする?」

ニコッとしながら手を差し伸べてくる。

恐る恐る手を握ってみる。

「そう来なくっちゃ」

体がふわっと宙に浮き、お嬢様抱っこされた。

「え、?やめてください、」

「お嬢様、なんだから。こうしなきゃねぇ?」

イタズラっぽく言うあなた。

恥ずかしいのがバレないように、顔を隠す。

「お嬢様、顔隠しちゃだめ、景色見てごらん。」

「へ、?てかなんで浮いてんの?!」

「マジ〜ック」

ニヤっと笑う。

「怖いって!ねぇ!」

「あぁ、大丈夫、多分落ちないから」

「多分ってなに?!」

「俺から離れなければ落ちないよ。」

ぎゅっとあなたに抱きつく。

「あははっ、それでいいよ、それじゃ、ぎゅっってしたまま景色見て?」

「うわぁ、、綺麗、、」

夜景を少し上から見るだけで、違うところに来たみたいな気持ちになった。

「後悔、しなかったでしょ?」

「すごく、綺麗、、」

そうでしょ?って笑うあなたはなんだか不思議だった。

初めは警戒していたけど、少し一緒に居るだけでずっと前から知っていたような気がした。


夜の時間はあっという間に過ぎて

「そろそろ、帰ろっか」

「うん、」

ぎゅっと抱きつくとふわっと体がまた浮く。


綺麗な景色を見ながら帰った。


家に着く。あなたとお別れの時間。

「ねぇ、また来てくれる?」

「どうしよっかな〜?」

「もう!」

「あははっ、ちゃんと来るよ」

「待ってるから、」

ぎゅっと抱きつく。

「あははっ、嬉しいよ。じゃあまた。お嬢様を迎えに行くから。その時まで。」

ニコッと笑いどこかに行ってしまった。

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人違いじゃないですか、? まる @maru_33726

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