第4話 ひとつとなりしもの、はじまり

 こうは考えないだろうか?

 個ではなく、互いをつなげて集まったほうがより多くを成し遂げられるのではないかと?

 まさしく、そう考え、実行に移したものたちがいた。

 "ひとつとなりしもの"と俗に呼ばれているそのものらは、しまいには物語をつくりだしてしまう。

 現実化した物語だった。

 というのも、その危険性が多数により承認認可され、選ばれたものがこの時代には珍しいが激烈な戦いを繰り広げたのだ。

 珍妙だが物語は物語をうみだし、世界は大きく混乱してしまう。

 この顛末はここより別の流れとして語り出すとするが、それは神話であり、歴史であり、記録であり、つまり何ものかで、情報の性質そのものを変えてしまいかねない何かだったのである。

 われわれは残さねばならない。

 この可能性のひとつを。

 あらわすことにより、知ることとなり、考える縁となり、もしもの時に備えることができる。

 それでははじめるとしよう。

 それはひとつの星から端を発したのだーーー

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