第2話 聖女の覚醒
「クソあっつ!!」
いつまで経っても起きてこないカティに痺れを切らした先生がいつもの様に子供部屋を開けた瞬間、その声は響いた。
先生は慌てて飛び起きた子供に近寄る。飛び起きた子供、カティは右目を押さえており、隠れてない左目は驚いたように見開いていた。
「カティ、大丈夫?目が痛いの?」
孤児院で子供達の世話をしているベル先生は心配そうに顔を覗き込む。
「だ、大丈夫。もう熱くない。」
カティはゆっくりと瞬きをして、右目を押さえていた手をどかす。
その瞬間、先生は息を呑んだ。
「カティ、その目は………。」
先生が驚きのあまり固まっていると今度は後ろから小さい悲鳴があがる。
「あつっ……」
慌てて先生が振り向くと、今度は左目を押さえた女の子がいた。先生と一緒にカティを起こしに来たアンナだ。
「ア、アンナ…?あなたも…?」
こちらも熱さを感じたのは一瞬だったようで、左目を押さえていた手をアンナはどかした。
「……そんな…………………。」
先生は驚愕のあまり言葉を失い、そのまま固まってしまう。
右目が赤色のカティと、左目が青色のアンナ、2人の聖女が覚醒した瞬間であった。
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