リンとトキアの反省会
「あそこなら大丈夫って言ったやつ誰だ」
「俺だけど、いやでもさ、まさか祠ぶっ壊すなんてパンクなやついると思わねーだろ?」
「そもそもが何であんな荒れ果ててんの? もっとちゃんと管理されてたら、祠壊そうって発想にならなかったかもしれないでしょ?」
「それについては俺悪くなくね? 追い出したやつに管理一任したのお前だろ?」
「忘れた!」
「お前、都合が悪いときばっか記憶力悪くなんのやめろ! 知ってるからな! お前が最初から今までの分全部覚えてんの!」
「やっぱり外にぶん投げたのが悪かったか……でもなー鎖もつけずに放り出すのも怖いし、だからって中に入れとくのも怖かったしなあ」
「俺の叫びを無視すんな!」
「でもさー監視役決めてたよね?」
「……そんなの次の世代になったら、やらなくてもいいんじゃね? って空気になってたぞ」
「そこやらせるのがお前の仕事だろ! 悪魔様仕事して!」
「何で俺が!」
「あー母さん悲しんでるだろうなー彰が危険な目にあってー」
「ぐっ……」
「アキラのことは任せろ。ってカッコ良くいってたのになー」
「ちょっとまて、お前、聞いてた?」
「えっ、本当にいったの。引く。カッコつけにもほどがあるでしょ。そもそもどの口がいうの、アキラがあんなに死んだのお前のせいでしょ」
「うぐぐぐ」
「何で母さんもこんなのに頼むかなー僕じゃなく。響でもなく」
「それは俺が信頼をえて」
「それはない」
「……」
「せいぜい、この人私のこと好きみたいだしお願いしたら言うこと聞いてくれるわ! くらいでしょ」
「アキはそんな悪女みたいな人間じゃねえから……!」
「呼び捨てすんな! 僕とアキラのお母様だぞ!」
「お前の体のな!! あーくそ! ほんと父親と母親の外見いいとこ取りしやがって! なんでそんな美少年に生まれてきたんだよ!!」
「いや、ほんと最高の仕上がり。響の伴侶を見つける審美眼はほんと誉めたい。さすが僕の子供」
「……間違ってないけど混乱するな」
「何を今さら。そりゃ、初めて真面目に可愛がった人間と愛した人間の間に生まれた子が僕なんて、最高の罰すぎてカミサマGJだけどさ。実際いったら鬼の形相で睨まれたけど。カミサマだけど鬼ってどっちかにしてほしい」
「えっカミサマ怒るの。温厚って聞いたけど」
「限度がある。って氷の微笑みだった」
「お前よく無事に帰ってこれたな」
「無事じゃないし! 思いっきりペナルティー付きだし! もー! 僕がアキラと話せたらこんな面倒くさいことになってないのに! お狐の子供なんて一捻りだし!!」
「それそれると困るからペナルティーついたんだろうな……お前、人間の体って枷外れたらチートすぎるし」
「あーもう面倒くさい! なんでお前も山はいれないんだよ!」
「お狐が寝る前に、邪悪なものは入れないように結界はったらしくて、俺は見事に弾かれる」
「邪悪なもの。うける」
「なんでお前は弾かれないんだよ! あの結界バグってね?」
「むしろ正しく動いていると証明されたね!」
「はあ……まーいいけど、俺が入れないってことは次なんかもめても、気づくの遅れるからな。彰は俺に相談とかしないし。お前も面倒くさがっていいにこないし」
「そこは血まみれになっても何とかしろよ」
「無茶苦茶いうな。っていうか俺、血でたことないな? 血液流れてんのか……?」
「試す?」
「いいです! 遠慮します! というか、対策! 次何かあったらどうするか!」
「ここら辺にお狐みたいな大物もういないし、商店街の方はお前の子分だし、また変なのに巻き込まれるとかないでしょ」
「お前、彰だぞ? アイツ変なのに好かれるし、変なのに遭遇する不運だぞ?」
「一番はお前な」
「そのうえ、面倒ごとに首突っ込むタイプだぞ」
「……」
「しかも責任感の固まりたから最後まで面倒みるぞ」
「よし! るい君にそれとなく様子うかがうように頼もう!」
「お前の岡倉に対する謎の信頼」
「あんなに可愛くて一途で賢い子達いないから。アキラと僕の子達の次に好き」
「贔屓がすぎる」
「そういうわけで、次何かあったらるい君にフォローを頼むと言うことで!」
「結論、他人にぶん投げかよ……」
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