第2話 マッスルまんじゅう

 テレレッ♪テレレッ♪テレレッテッ♪Hey!!

 寿司寿司寿司寿司寿司 好き♪

 ファッキュウさん♪


「BOSS行きつけのキャバクラ『奇凶夜』から差し入れが届いたYo」

「Oh~ヤヨイちゃんか?」

「Yes!! あのクソビッチやよいからの差し入れか…BOSSもいねえし食っちまおうぜ‼」

 ファッキュウさん達は、差し入れられた、饅頭を全部食ってしまった。

「そのうち、やよいも食っちまうかYo!! HAHAHA~‼」

 上機嫌のファッキュウさん…

「で…問題は…このエンプティボックスだYoな…」

「どうするアルか? ファッキュウさん?」

「Ah~Ha?」

 ファッキュウさん着物を脱いで、ビキニ一丁になる。

「ふーーーん‼」

 フロントダブルバイセプスを決めるファッキュウさん。

「今日も切れてるよ‼ ファッキュウさん」

 筋肉がミチミチと音を立てる。

「Oh…OhOooo…むふ~んっ…ハッ…弾けた‼」

 ファッキュウさんが何かを閃いた。

「ソーイ…ソーイ…そいやサー‼」

 おもむろにエンプティボックスをマリア像の顔面に力任せに押し付けたー‼


「HeyBOSS…やよい嬢が来たYo」

「なに? やよい嬢が? 何しに? ワシに同伴を頼みにかの? ファッキュウ、新調した袈裟を持ってこい」

「違うYo、BOSS…土産を置いて行っただけだYo」

「土産? あのクソビッチ、誰と旅行決めやがったんだ‼ 新右衛門か? あのゴリラ侍か?」

「知らないYo…マリア様に、お供えしたYo」

「クソ‼ 今週ペリドン何本開けたと思ってやがるんだ、あのクソビッチ‼」


 マリア像の前には、潰れたお土産のエンプティボックスが転がっている。

「おい、ファッキュウ…饅頭入ってねぇけど?」

「おかしいYo…確かに…What…マイガッ…信じられねえ…このクソビッチ…まさかのガッツ食いかYo!!」

 マリア像に渾身の一撃を叩きこむファッキュウさん。

「何をするファッキュウ?」

「BOSS…このクソビッチ、饅頭を全部食いやがったYo」

 半分に割れたマリア像の顔を拾い上げ和尚の前に突き出す。

 マリアの白い顔に、アンコがベッタリと…


「ファッキュウ…マリア様が飲み込んだ饅頭はどこへ消えたのだろうな?」

 砕けた破片を拾い上げる和尚。


 HAHAHAHAHA‼


 ファッキュウさん♪

 テレレッテッテHey!!

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