第659話 半透明

結論からいうと、半透明の幽霊が居た。終わり


場所はある旅館、私は洗面所で歯磨きをしていた


洗面所は出入り口の近くにあり、洗面所の奥は部屋風呂だった


出入口からすぐに襖があり、客室になっている


歯磨きを終え、客室に入ったところで布団なんかが入っている場所に何か白いものが見えたような気がして立ち止まった


部屋には私一人だったので、気のせいだと思いたいけれど、確認しないと逆に不安が増すと言うかなんと言うか


そして、私がその場所に近づくと、本当に「ふっ」て感じで白い浴衣が目の前に現れた


「わっ!」


私は驚いて開けようとしていた手を引っ込めると、立ち退く


その一瞬で、白い浴衣は見えなくなった


私はすぐに部屋を飛び出し、カウンターへ向かう。そして、あったことを伝えると


「そのようなことは過去にも聞いたことがありませんが……どうしてもとおっしゃるのであれば、部屋はまだ空いているので交換いたします」


また見えても困るので、仲居さんと一緒に部屋を移動した。すぐ隣だとこっちにもでそうだったので、階も変えてもらった


その階は、4階であった

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