第573話 目玉焼き

俺の得意料理は目玉焼きだ




料理と呼べるかどうかは知らないが、一人暮らしを始めたばかりの俺には料理なのだ




……一人暮らしをするまえに、少しは料理の勉強をしとくべきだったと後悔している




とにかく、俺の朝食は目玉焼きとトースターで焼いた食パンと決まっているのだ




それに、コーヒーとヨーグルトもついている




さて、話を戻すと、今俺はフライパンを温め終わり、いまから卵を投入するところだ




カンカンとフライパンのふちで卵を割る




「おっ、ラッキー」




落ちた卵には、黄身が2つあった。有精卵だったらしい




スーパーで激安で買ったのに、ついている




「いただきます!」




さて、腹も膨れたし大学へ行こう




ちなみに、俺の昼飯の弁当はいつも、白米にスーパーで買った漬物か、梅干しか、ノリのどれかだ




弁当を買うなんて、貧乏学生には無理なんでな




で、夕食用には少し総菜を買ってきた。そうしないと、晩飯も目玉焼きだけになってしまうからな




「また2つ、黄身がありますように」




朝と同じように、フライパンのかどでカンカンと叩く




「おっ、ラッキー」




そこには、少しだけヒヨコになった黄身があった




卵よりも栄養があるんじゃないかと勝手に思っている




あれ? 有精卵なら温めれば鶏になるんじゃないか? 今度試してみる事にしよう

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