第502話 白い足
あるマンションでベランダにシーツが干してあった
それ自体は普通なのだが、風にたなびくシーツを見ていると、シーツの下から足が見えた
それがシーツを干している人の足ならいいのだが、どう見ても足の裏まで見える
首つり死体なら分かるのだが(それも嫌だが)、シーツの上には何も見えない
つまり、その足はシーツの後ろに隠れている何かの足だということだ
風になびくシーツが、まるで白いスカートの様に見えてくる
足が見えるだけで害はないのだが、その白い綺麗な足が気になって仕方が無い
ベランダの真下から見ようとしたが、どういうわけかそこだとシーツに隠れて見えなくなるのだ
次の日、意を決してその部屋を訪ねてみた
すると、その部屋は使用されていないことが分かった
それから、その部屋のベランダにシーツが干されることは無かった
ああ、あの足を切りたいのに……
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