第402話 跳び箱

こんにちは、山内花林です。




今日の体育は、体育館で行われました




内容は、跳び箱です




正直、私は体力はともかく、筋力には自信がありません




大抵は、跳び箱の上に乗っかってしまいます




今日の跳び箱は4段……なんとか行けるかな?




そう思って跳び箱の方をジッと見た時です




跳び箱の隙間から、誰かが覗いていました




一番上の段からは目が、中段くらいからは指が少しはみ出ていました




当然、人が中に入っている訳は無く……他の人には見えていませんし




しかし、ここで私だけが急にやめるわけにも行きません




(せめて、何もしないでね!)




そう願って走り出しました。板を蹴って……跳び箱に手をついた瞬間――




「わっ!!」




跳び箱のなかから急に声が……




私の体は硬直し……そのまま飛ぶことが出来ました




いつもであれば、ペタンとお尻をついてしまうのですが、驚いたことによる硬直によって、うまいこといったようです




それからすぐに跳び箱を見ましたが、もう姿は見えませんでした




1回出来たことでコツがつかめたのか、2度目からはきちんと飛ぶことが出来るようになりました




跳び箱の中に居た子も、跳び箱が苦手で、同じく苦手な私の手伝いをしてくれたのでしょうか?

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