第395話 キャリーケース
ある立ち入り禁止の立て札がある湖で、釣りをしていた
始めて来た場所だったが、立ち入り禁止というだけあって、魚は豊富だし、その上疑似餌に対する警戒もほとんど無くて吊り放題だった
すると、向こうの方から何かが流れてきた
「……キャリーケース?」
それはどこにでもありそうな、旅行に使うキャリーケースだった
風の関係か、こちらの方にじょじょに近づいてくる
とうとう手が届く範囲まで来たとき、よく見るとキャリーケースから髪の毛の様なものが挟まれているのに気が付いた
そして、キャリーケースは一つではなく、他にもあるようだ。他のキャリーケースは中身が空だったが、そこにも髪の毛がファスナー部分に絡まっていたり、異臭がしたりした
俺は魚が豊富な理由を考え……すべての魚をリリースして帰る事にした
当然、警察には連絡していない。俺はキャリーケースになんて入りたくないからな
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