第363話 温暖化

日本も段々と温暖化が進んでいる




普段日本の気候には合わない昆虫も住めるようになってきている




これは、アマゾンで新種の虫を探していた時の事だ




「隊長、まだ探すんですか? そう簡単に新種なんて見つかりませんって」




「馬鹿者。見つからないから探すんだろうが。こうしている間にも給料は出ているんだからがんばって探せ」




ただでさえ慣れない気候で、足元の悪い中歩いていては探せる物も探せない




「痛っ!」




隊員の一人が、ふらついた拍子に踏んだ場所に、尖った枝が落ちていたようだ




運悪く、靴の側面から突き刺さってしまった




「すんません、しばらく歩けそうにないです……」




「だったら俺一人でも探すから、お前たちは帰っていろ」




気持ち的には帰りたかったのだが、さすがにそのまま帰ったのでは今後の事が怖い




「じゃあ、こいつをキャンプに置いたら戻ってきますので、しばらく休憩していてください」




3人だけの調査隊ではあるが、隊長は隊長だ。ただでさえ新種が見つからなくていら立っているところに手伝ってくれと言っても手を貸してくれないだろう




俺は怪我をした隊員に肩を貸し、キャンプに向かった




思ったより時間が掛かってしまった。足元が悪くて予想よりも随分と遅れてしまった。隊長も怒っていなければいいだろうけど、怒っているだろうなぁ




気持ち的にも重い中、急いで隊長の元へ向かった。はぐれたときのために、小型発信機を各自もっているので、発信機の場所へ向かう




「あれ? 隊長、ゆっくりとだけど奥へ進んでいくな。さすがに、待ちくたびれて先にするんだのかな」




そう思って発信機の赤い点を目指したが、そろそろ見えるはずなのに見当たらない




発信機の場所へ着いても、誰も居ない、しかし、少しずつ光は動いている。なんでだ?




足元を見ると、アリが発信機を運んでいた。こいつは、軍隊アリか!




俺は嫌な予感がして最初に隊長と別れた場所へ戻る。すると、アリに全身噛まれて隊長が死んでいた

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