第353話 地下道
駅を越える方法が2つある
一つは、建物内を通り、線路の上を通るルート
もう一つは、地下道を通り、線路の下を通るルート
最近は、地下道を通る人がめっきり減った
昔は地下道しかなかったため、それなりに通る人は多かったが、建物内を通れるようになってからは、地下にホームレスなどが住み着いたりして、非常に雰囲気が悪くなったためだ
そのせいでもないだろうが、最近地下を通ると変な感じがすると言う人が多くなってきた
今は定期的にホームレスが住み着かないように警察官も見回っているため、地下は閑散としている
俺は興味本位で地下道を通ってみた。できるだけ人が居ない時間帯を選んだ
噂では、一人だけで通る時、壁の広告が動いただの、ぴちゃぴちゃと地下なのに水がはねる音がするだの、急に誰も居ないのに肩を叩かれた気がするなどの報告がネットにも挙がっていた
地下道は一本道で、幅は2mほどしかない。地下道への入り口は、緩やかな坂になっている
地下道は300mほどあるだろうか。丁度真ん中くらいに着いた時、向かいからライトが2つ高速で近づいてくる
「嘘だろ……」
それは、地下道に迷い込んだ軽四だった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます