第291話 逆王様ゲーム
王様ゲーム
くじで王様となる赤い印のついた棒を引いた者が、番号に命令する
番号を割り振られている王様以外のメンバーが、王様の命令に従うゲームだ
しかし、それでは面白くないと赤い印のついた棒を引いた者が、全員の命令を聞くことにした
場所はコテージ。夏休みにクラスの仲の良いメンバーで避暑地として選んだ
男女合わせて6人。丁度3対3になっている。普段はそこそこ一緒に行動している仲だが、付き合ったりはしていない。むしろ、それを求めてこの宿泊に参加したと言えるだろう
夕食を食べ終え、風呂に入り、さあ寝るかと言うときにこのゲームを提案した女子が居た
どうせ暇だからと皆でロビーに集まり、ゲームを開始する
最初に赤い棒を引いたのは仲間内でも一番静かな男の子だった
「命令、喉が渇いたから水を持ってこいー」「命令、肩もんでー」「命令、じゃあ俺は足もんでー」
と、最初だからか無難な命令から始まる
次に赤い棒を引いたのは仲間内でも一番かわいい女の子だった
そして、その子の事を密かに邪魔だと思っていた女子が居た
「命令、ちょっとコテージの周りを1周してきて」
その子は、このゲームを提案した女子だった。そして、仲のいい男子と共謀して外に罠を作っていた
「痛い!」
コテージの裏に掘られていた落とし穴に落ちた。さらに、その穴には少し尖った石が敷き詰められていたため、女の子は怪我をしてしまった
事故があったという事でゲームは中止となり、解散する。女の子も、思った通り事が進んだのですっきりしていた
次の日、逆王様ゲームを提案した女子の耳に、赤い棒が刺さった状態で発見された
玄関には、7人分の靴が置いてあったそうだ
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