第283話 呪いの電話ボックス

「……ねぇ、呪いの電話ボックスって知ってる?」




「何それ? それに今時電話ボックス?」




「私も聞いただけなんだけどね、その電話ボックスに近づくとジリリリリって電話が鳴るんだって」




「……それに出たらどうなるの?」




「出ても無言らしいよ。そして、受話器を置いたらテレフォンカードが出てくるらしいよ」




「へぇ、それを売って儲ければいいじゃん」




「あはは、やってみれば? あと、この話を聞いた人は資格を得るんだって」




「なんの?」




「うーん……取りつかれる資格? おかげで私の後ろに居た気配が無くなったし、電話ボックスに帰ったのかな? あっ、一応10円玉も持っておいた方がいいよ。じゃあね」




「あっ、ちょっと!」




私は行く気が無いのに気がついたら電話ボックスに向かっていた。そして、近づくと電話が鳴る




「……もしもし?」




「……」




「……切るわね?」




「……学校へ行け」




「え?」




ツーッ ツーッ




「なによ、無言どころかなんか指示されるし。行くわけないじゃん」




そして、電話ボックスから出ようとすると、バンッと扉に手形が付いた




「ひっ、い、行けばいいんでしょ! 行けば!」




私は泣きながら学校へ向かった。下校の時刻からそんなに時間が経っていないにもかかわらず、玄関には誰も居なかった




そして、そこには1枚のテレフォンカードが落ちていた

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