第278話 結婚指輪

私は妻が大好きだった




一番好きなところはどこかと聞かれれば、それは妻の手だと言う




長い指、汚れの無い手、綺麗な爪、そして輝く結婚指輪




しかし、些細な出来事で喧嘩してしまい、さらにそれが拗れて離婚までされそうだ




私は何とか説得し、何でもすると懇願した




妻は私の言葉を信じずに出て行ってしまった




私の左指にはいまだに結婚指輪が輝いている




私はそれを見て決意した




私は妻を見つけ出し、首を絞めて殺害した




私の家には、妻の左手と私の左手が仲良く手を繋いでいる……があるはずだ

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