第253話 福袋

路上で福袋を買った




3万円相当が5000円で買えると書いてあったので、どうせ在庫処分だろうと思ったが、安いなら転売できるかもしれないと思って




そこは百貨店の近くであったが、百貨店の前では無かった事にもう少し気を付けるべきだった。次の日にはすでに居なかったからだ




中身を確認すると、見た事の無いようなバッグや服だった。どう見ても3万円相当ではないと百貨店に文句を言いに行ったのだが、うちで販売したものでは無いと言われてしまった




最悪、自分で使おうかとも思ったが、柄がどこの部族だ? というような模様なのか絵柄なのか分からないようなものだったのだ




二束三文でもいいから売ってしまおうと思い、1点ずつネットで売った




それから数日後、差出人不明の小包が届いた。中身は何と、ネットで売ったはずの服だった




はて、誰に売ったんだったかな? とネットで調べたが、すでに退会されていた。そして、次々と売ったものが戻ってくる。それもすべて差出人不明で




それと共に、日ごろの運が悪くなった気がした。歩いていると何かにぶつかる、パチンコは全く当たらず、何か買おうとすれば丁度売り切れだ。たまたまだと言われればそれまでだが




そして、すべての物が戻ってきてしまった。それだけならまだ何とか分かるのだが、分からないのはそれ以降も小包が届く事だ。当然差出人は不明だ

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