第225話 招き猫
商売繁盛の願掛けとして招き猫が店に置かれている
その店は、たい焼きを売っていた
移動販売の様で、トラックを改装したキッチンカーだ
丁度、白髪の入り始めたおじさんの真後ろにポツンと置かれている招き猫は、左手を上げている
家に置くときは金運の右手を上げている物、店で置くときは客招きの左手を上げている物なので、おかしいところはない
私は、あずきとクリームの2種類のたい焼きを買って帰った
そのたい焼きは大変おいしくて、家族にも喜ばれた
数日後、まだたい焼き屋があったので、また買って帰ることにした
「あれ? 招き猫変えました?」
今日の招き猫は右手を上げている
「え? 変えていませんが?」
くるりと振り向いた主人は、招き猫を持って確認するとこちらに振り向いた
「うん、変わっていませんよ」
そう言って見せてくれた招き猫は、確かに左手を上げている物だった
もしかして、招き猫もおいしいたい焼きに手を出したのだろうか?
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