第205話 同姓同名

仕事の関係上、過去に実名でFacebookをやっていた時がある




ただ、写真や住所は載せていないので、身バレする事は無いはずだった




それは一つの偶然から起きた事件だった




たまたま私が携わっていた仕事の中で、クレームが発生した




後に、その人はどこででも問題を起こしていた事を知ったのだが、当時の私は知らなかったため、丁寧に対応していた




しかし、問題はこじれ、その人は「家にまで謝罪に来い。来ないならこちらから行くぞ」と




住所を聞くと、交通機関を使っても3時間はかかる場所だった。私は丁寧に謝り、郵送でお詫びの品を送ることを提案した




しかし、何が気に入らなかったのか、詫びの品は要らない。そっちへ行くと




私は、住所も分からないのにどうやってくるんだ? と思っていたが、私のFacebookから行ける仕事関係の人が、住所が分かるような写真を載せていたことが分かった




私は、本当にその人が家に来るのではないかと気が気ではなかった




しかし、それからしばらくすると、近くに住んでいた私と同姓同名の人が男に殴られるという傷害事件が起きた




被害者のインタビューでは「あなたの事を知らないといったら急に殴られた」と言っていた




どう見ても私とは年齢も姿も違うが、Facebookの名前だけでは分からない




私は、その被害者の人にお菓子を送ることにした。住所はタウンページに載っていた

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