第188話 焼却炉で

こんにちは、山内花林です。





学校で清掃の時間に起きたことです





私の学校は田舎のため、いまだに焼却炉でごみを燃やしています





焼却炉と言っても小さなもので、人が一人入ることも出来ない大きさです





ここへごみを入れて置けば用務員のおじさんが燃やしてくれるのです





私がごみ当番の時、ごみ箱いっぱいに入った紙くずを体育館裏の焼却炉へ持っていきました





すると、珍しく焼却炉が燃えているのです





普段は火が危ないため、私達学生がいる間は燃やすことは無いはずですが……





私はふたを開けてごみを入れようかどうか焼却炉の前で少し迷っていました





すると、焼却炉のふたの裏からゴンッと叩くような音がしました





何かが爆ぜて当たったのかな? と思いましたが、ゴンゴンゴンとノックするように音が続きました





私は不思議には思ったものの、焼却炉の前で待機していました





すると、「開けて……」と悲しそうな声が聞こえたのでびっくりしてごみ箱を投げ捨てて逃げました





私は友達を連れてこわごわと戻ってきたとき、焼却炉には火がついていませんでした





「見間違えたんじゃないの?」





どうしたら火がついているかどうかを間違えるのでしょう





しかし、実際に火はついていないので、何も言わずに散らかった紙くずを拾い集めました





ただ、焼却炉のふたを開けたくなかったので友達に頼んで捨ててもらうことにしました





友達がふたを開けたとき、何か人魂のようなものが出てきたような気がしました





やはり友達には見えていませんでしたが、この焼却炉で燃やされた人が居るのでしょうか……

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