第177話 制服が
高校1年生になり、バス通学をするようになった
初めてバスに乗るので間違えがあっても学校に間に合うように、かなり早い時間のバスに乗ると、ものすごく可愛い女の子が乗ってきた
次の日も女の子に会えるように同じ時間にバスに乗ると、昨日と同じバス停から女の子が乗ってきた
女の子は僕より先にバスを降りていく
制服をネットで調べたが、なぜか近くの学校のどの指定制服にも合うものが無かった
それが数週間続いたとき、僕は我慢ができなくなって女の子と同じバス停で降りて後をつけることにした
すると、公園に入っていき多目的トイレに入っていく
僕は見つからないようにトイレから出るのを待っていると、トイレから出てきたのは男子の制服を着た女の子だった。いや、男の子だったのか
僕は慌ててその子を追いかけると、声をかけた
その子もバスに僕が乗っていたのを知っていたのか、びっくりはしたけれど逃げることは無かった
「なんで女装しているの?」
「これは、姉の制服なんです」
その子の言う事には、双子の姉が居たそうで、高校入学直前に姉は交通事故で亡くなったそうだ。すると、自分の守護霊になったのを感じたそうだ
「姉が、制服を着たいって言うんですよ。だから、こうして朝早くに女子の制服を着てバスに乗り、こうやって着替えてから学校へ向かうんです」
僕はそれ以来、バスの時間を変えた為にその子には会わなくなった
その子の制服をネットで詳しく調べたら、近場どころか県外にも該当する制服が無かった
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