第123話 コテージで

「お前たちはここから絶対に出るな!」





大学のサークル仲間5人でコテージにキャンプで泊まりに行った時の事、仲間の一人が急にそう言ってコテージを出て行った





「なんなんだ?」





「さあ?」





男3人、女2人で、部屋を分けて泊っている。夜も9時を過ぎて、そいつは一人で出て行ったのだ。仮に出て行った男をA男とする





1時間ほどして、ドアをノックする音がする。ドアの鍵は閉まっていないが、入ってくる様子は無い





「どちら様ですか?」





コテージに宅配便なんかあるわけないし、A男のいたずらか? そう思ってドアをあけるが、誰も居なかった





「いたずらじゃない?」





B子がそう言ってドアを開けたC子の肩に手を置く





「そうかしらね」





それからしばらくして、またノックする音がした





「今度は俺が出てやるよ」





B男がドアを開けて外に出ると、ドアが閉まった。しばらくしても戻ってこない





「どうしたのかな?」





不安そうにC子がそう言うが、誰も分からない





「俺が見てくる。一応鍵は閉めといてくれ」





C男は懐中電灯を持って外へ出て行った。C子は言われた通りドアにカギを閉めた





1時間ほどしても誰も戻ってこない





「警察に電話したほうがいいのかな?」





C子はそう言うが、事件性があるのかどうかもわからない





「もうちょっと待ってみよう」





B子はそういいつつもB男の携帯に電話したようだが、つながらなかった





しばらくすると、C男から電話がかかってきた





「迎えに来てくれ、場所は・・・」





そうB子に電話がかかってきて、B子は車に乗って迎えに行った





しばらくして、ドアをノックする音がする





「誰?」





さすがに、ノックする人に心当たりがなかったので開けなかったが、しつこくノックしてくる





「俺だ、A男だ」





そう声が聞こえたので、ドアの鍵を開ける。しかし、入ってこないようだ





C子は辺りをうかがおうと、ドアから出た





「出るなって言っただろ?」





そう言ってA男は斧を振り下ろしてきた

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