第124話 肝試しの前に
こんにちは、山内花林です。
これは、学校で肝試しを行う前に、先生が話してくれた怖い話です
むかし、むかし、ある村で肝試しが行われました
村のはずれにある祠から、札をはがして持ってくるというものでした
10歳くらいの悪ガキ数人と、1歳くらいの弟をひもで背負った12歳くらいの女の子がその場に居ました
祠までは、村から500mくらいなので、往復でも30分とかかりません
最初に一番の悪ガキが、度胸を見せると言って、祠から赤い札をはがしてきました
帰ってきたとき、1歳の弟が泣きました
「よしよし、泣かない、泣かない」
そう言って女の子があやしました
それから悪ガキたちがどんどん札と取ってきました
最後に、女の子の番が来ました
女の子は、子供だましだと思っていたため、さっさと終わらせて帰ろうと思いました
女の子が祠に向かう途中、やけに弟が泣きました。祠に着くと、札は最後の1枚になっていました
「これをはがしておわりね」
女の子は赤い札をはがすと、温かい風が吹き抜けました。気持ち悪くなった女の子は、帰り道を急ぎました
帰り道、弟は寝てしまったのか、やけに静かでした
村へ戻ると、悪ガキたちが私の背負っている弟を指さしました
「そいつ、首がねぇ」
弟の首からは、生暖かい血がポタリ、ポタリと垂れていました
こんな話、聞いたことはありますか?
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