第113話 ピラミッドで
「ここが、王の眠る棺がある場所かね?」
ある研究科グループが初めてピラミッドの内部に入り込んだ
迷路のような狭い通路を抜けた先は、財宝が飾られた王の棺が納められているところだった
「壊さないように、ゆっくりとあけるんだ」
男4人で石のふたを持ち上げると、ゆっくりと下す
「いてっ」
ふたを下す際に一人の男性が指を挟んだようだ
「大丈夫か?」
「大丈夫ですよ、これくらい舐めとけば治ります」
男性は、血の出ている指を舐めて血を止めた
「ほぉ、これが王のミイラか」
研究グループが見つけたミイラは、博物館に飾る事となった
その数日後、指を怪我をした男性が、高熱で死亡した
「王の呪いだ! 墓を暴いてはいけなかったんだ!」
そう言って一人の男は恐怖から自殺した
「この連続死亡事件は、王の呪いとのうわさもありますが?」
面白がったテレビ局は、これを大々的に放送した
そして、一人の研究員が殺された
テレビの報道は過熱する
研究者の家族がけがをした、研究者の家族の会社が倒産した、研究者の知り合いが殺人を犯したなど、当人と関係のないところまで話が広まった
こうして、研究グループ連続死亡事件が面白おかしく世に広まる
ただ、現実にも永久凍土から見つかった数万年前のウィルスが活動を再開した
そんなニュースもある
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