第11話
雨宮はもう一度女の子を探してみたが、見つからないのでそのまま家に入った。
雨宮は部屋儀に着替え、今から買い物に行くのも面倒なので冷蔵庫の残り物をあさった。
和食、洋食、中華とよくいえば色とりどりといえる夕食を食べていると、急に外が騒がしくなった。
少し離れた場所でなにかあったようだ。
ほどなくして救急車とパトカーがやってきた。
救急車は一台だが、パトカーは何台も来た。
雨宮は外に出てみようかと思ったが、やめておいた。
どうせ誰かが殺されたのに違いない。
現場にはもう警官が何人もいることだろう。
行っても追い返されるのがオチだ。
次の日の朝、ニュースを見るとやっていた。
満月連続殺人事件。
四人目の犠牲者だ。
殺されたのは警官だった。
警官が殺された理由は簡単だ。
あの日午後十時ごろ、住民には外出禁止の要請がなされていた。
野次馬もマスコミも立ち入り禁止になっているあの住宅街で、外を歩いていたのは警官ぐらいだからだ。
警官はアスファルトに叩きつけられていた。
マスコミは詳しく言わなかったが第一発見者、家の前で大きな音がして窓から見た人は雨宮の知り合いだった。
その男から直接聞いた話によると、頭部は完全につぶれた上にアスファルトにめり込み、上半身もそれに似たような状況だったそうだ。
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