第6話 アナザー

アナザー(とある魔族)


リリス(見習い女神):HP4000、MP8000、攻撃力200、防御力200、素早さ900、魔力1650、スキル:千里眼、異世界召喚、蘇生、物理耐性(小)、魔法耐性(大)、HP自動回復(小)、MP自動回復(大)、飛行、転移魔法、空間魔法(5)、時空魔法、闇魔法(7)、魅了




うちは見習い女神のリリス。外見は、薄紫のウェーブしたセミロング、黄目、身長160cm、まだAカップやけど将来性はあるとおもうんよ。




特徴は蝙蝠の様な背中の羽、尻尾、服はゴスロリ服(黒フリル)、厚底サンダル(黒)がお気に入り。今は女神の試験を受けている途中なんやけど、試験に必須の異世界人はどないしよ?うちは魔界に千里眼を飛ばし、丁度良く戦闘をしている魔族を見つけた。




カイザー(魔神)::HP1千万、MP6百万、攻撃力90万、防御力60万、素早さ40万、魔力20万、スキル???




あれはあかん、うちより強いわ。あれ?魔神って事は魔王やん!そんで戦っとる相手は勇者やね。見なかったことにしとこ。うちは改めて周りを見渡すと、おそらく勇者に倒されたであろう下っ端っぽい魔族が居た。うん、あれなら丁度ええわ。




ダーク(魔族):HP200、MP100、攻撃力25+5、防御力15+1.5、素早さ23+4.6、魔力20、スキル:槍術(3)、装備:鉄の槍攻撃力15、鎧防御力10




ダ「ここは、魔王城ではないな。俺様を召喚したしたのはお前か?」




気が付くと、俺様は洋館の一室で寝かされていた。転移というやつか?横にはゴスロリを着た女が立っていた。感じる魔力の強さから、上級魔族くらいだろうか?この状況も、ある程度の予想はつく。


恐らく魔王様は負け、俺様が次期魔王に選ばれるのであろう。自慢ではないが、魔王城の見習い戦闘員の中では最強だったからな。




リ「なんか勘違いしてそうだから一応言うとくけど、うちは見習い女神のリリスいうもんで、あんたはうちの昇神試験のお手伝いをしてもらうために呼んだんよ?」




うちは、なんか俺を召喚して正解だ!みたいなドヤ顔をしていた魔族に説明をした。予想が外れてしょんぼりしたみたいやけど、うちが召喚できそうな強さで一番強かったのがあんたなんやからがっかりすることは無いと思うんよ?




ダ「そうか、理由は分かった。それで、ダンジョンをクリアすればいいのか?俺様にかかればこんなダンジョンすぐにクリアしてやる。」




俺様は魔槍ペイン(一般兵士用の鉄槍に勝手に名前を付けたもの)を軽く振り回し、ダンジョンへ向かって行った。




ダ「ところで、ダンジョンってどこにあるんだ?」




うちは頭を抱えた。こいつにしたのは失敗やったかもしれないと。


転移でダンジョンの門の前に移動する。インターフォンでラヴィ様に承認を得て扉を潜った。




リ「おとなしくするんよ?」


ダ「分かっている!」




うちが注意すると、ダークは槍の石突で地面を叩く。ほんま大丈夫やろか?うちが受付のラヴィ様に挨拶をする。ダークはいきなり槍を構え、ラヴィ様に突撃した。




リ「ちょー!なにしとん!?」




うちはぎりぎりラヴィ様に当たる前にダークの槍先を掴む。リリスに0ダメージ。ラヴィ様にダメージがあるとは思えへんけど、そういう問題でないねん。




ダ「くっ、何をする!俺様の初戦闘を邪魔するな!」


リ「ほんましばくよ!敵ちゃうわ!」




うちはダークの槍を取り上げて、闇魔法で影の牢獄を作ると閉じ込める。




リ「ほんますんません!」




うちは土下座すると、地面に埋まるほど頭を下げた。




ラ「あら、リリス、なんで止めたのかしら?」


リ「ほんま申し訳ありまへん!うちの説明不足です!後でしばいときますんで勘弁してください!」




うちはやってもうたーとダークを涙目でにらみつける。当のダークはげしげしと闇の檻を脱出しようと蹴っている。




ラ「ふぅ、召喚したのが一人だけみたいだから、今回は見逃すけど、次は無いわよ?」


リ「はい!肝に銘じておきます!」




一応許しを得たので、うちはダークを檻に入れたままラヴィ様の説明を一緒に受ける。




ラ「リリスは第三ダンジョンを使ってちょうだい。」




ラヴィ様は受付に戻っていった。ほんまに生きた心地がせんかったわ・・。うちはダークを闇の檻から出すと第三ダンジョンに向かう。




リ「やってもたわ、どないしよ・・。」


ダ「ふん、敵でないなら、そう先に言え。」




うちはダークの頭を殴る。ダークに173ダメージ。




ダ「ぐはっ、何をする!」


リ「それはうちのセリフや!ほんまもぉ、なんべん死ぬかと思うたか・・。ほなね。」




うちはぐったりしてダークを送り出す。ラヴィ様のあの目、もしあのまま止めなかったらうちごと消滅させてたやろなきっと・・。はぁ、先が思いやられるわ・・。




俺様はダンジョンの扉を閉めると、床に崩れ落ちる。




ダ「思い切り殴りやがって、残りHPが27しかないぞ!」




悔しかったが、実力差がありすぎる。この恨みは実力がつくまで隠しておこう。俺様は立ち上がり、ダンジョンを進む。いきなりゴブリンが走ってきたが、俺様は冷静に槍を構え、胴体を突いた。ゴブリンに37ダメージ。




ゴブリンが消えると、ビー玉くらいのコアが落ちた。ゴブリンくらい余裕で狩れると思い、拾うだけで使わずに進む事にした。小部屋に入ると、モンスターハウスの罠があったらしく、10体のゴブリンが現れた。




ダ「いくら来ようが雑魚は雑魚だ。」




俺様は槍を振り回すと、あっさりと3体のゴブリンが吹き飛ぶ。ゴブリンに42ダメージ。ゴブリンに42ダメージ。ゴブリンに42ダメージ。




左右からゴブリンが向かってきたが、左のゴブリンに向かって飛び、腕を掴むと、地面に叩きつける。ゴブリンに42ダメージ。その隙にゴブリンが殴りかかってくるが、そんな遅い攻撃が当たるものか。




ダ「魔槍連撃!」




俺様は突きを連続して行う。ゴブリンに42ダメージ。ゴブリンに42ダメージ。ゴブリンに42ダメージ。残りは3体か。俺様はゴブリンに向かって来いと、右手の人差し指をクイックイッと動かして挑発した。




ゴブリンの爪をかわす。試しに、ゴブリンの攻撃を受けてみるか。俺様は爪を左手の甲で受け止める。ダークに0ダメージ。




ダ「やはり雑魚か。」




俺様は残りのゴブリンも槍で突き刺す。ゴブリンに42ダメージ。ゴブリンに42ダメージ。最後の1匹はリリスにやられたように、頭に拳骨を落とす。ゴブリンに42ダメージ。




ダ「雑魚も少しは役に立つようだな。気分が多少晴れた。」




俺様はコアを皮袋に入れると、次の獲物を探しにダンジョンをさまよった。


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