第109話 参謀到着。

 亜空間でのブリーティングが終わると皆はエインセルが真田丸に開いた異空間ゲートから出て来る。


 早速、地獄の執政官 夢魔公爵ギヒノム卿が白い飛行船の飾りが施されているオルゴールを取り出して蓋を開く。

 物悲しいエーデルワイスの調べが流れ始める。

 太陽の日射しが遮られて影に覆われる。

 振り仰ぐ頭上に巨大な飛行船が浮いていた。


 悲劇の飛行船ヒンデンブルグ号が現れた。


 ギヒノム卿が呟く「ヒンデンブルグ号の悲劇は消えねど空への夢も消えずです」


 ヒンデンブルグ号の下部格納庫の扉が開き太い係留ロープが投下される。

 ロープは大きな瓦礫に結び付けられる。


 ロープを錨代わりにしてヒンデンブルグ号が降下着地する。


 空中司令室への乗船準備は即座に整えられた。


 乗り込むのは、

 僕と警護役の風魔小太郎とチャイニーズ女暗殺拳の面々。

 ギヒノム卿が暗殺拳の使い手の彼女等に向かって呟く。


「終わりなき死亡遊戯こそが彼女らの安らぎ」


 そしてちるなが僕の傍に寄り添う。


 一旦消滅していた青い渦が突然現れる。


 蒼い渦から現れたのはフランス人形を小脇に抱えた小豆公望。

 #フランス人形の容姿のエインセルは小脇に抱えられると何気に嬉しそうな表情をしている。

 変化しない人形の無表情の中に嬉しい気持ちが垣間見える不思議。

 優等生顔でお子様ぽさが漂う小豆公望だから尚更嬉しそう。


 小豆公望は敷島隊長と軽く確認を交わすと、

「これに乗ればいいんだね」

 とヒンデンブルグ号に乗り込む。


 小豆公望がエインセルをエミリアに渡す。

 #フランス人形の表情がつまらなそうに変化したのは気のせいか。


 敷島隊長が今回の司令官となるが地上で実動部隊を直接指揮する。

 空中司令室には参謀役の小豆公望が陣取り空中から戦況把握と行動指示を行う。

 #小豆公望は精神感応でテレパスで意思の共有が出来る。


 ヒンデンブルグ号が係留綱を解かれ上空に浮上し始める。

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