第85話 このチルナノーグという島は。
それでは共通認識のためにこの地の情勢を説明しよう。
ここは、チルナノーグ島。
別名 常若の国と呼ばれる。
ダーナ神族が隠遁する楽園。
いや、楽園であった地。
一般的な現世からは直接は入れない、言うなれば夢の王国。
この楽園が緩やかに侵略浸食されて、時間概念で数百年。
王国の勢力分布は、ダーナ神族と侵略浸食者の領域の2分割となっている。
ダーナ神族の領域は、
・神都 ダーナ〈所在不明」
・要塞 ローグ「ドルイド、、エンダー」
・妖精の都 チロル
・魔導帝国 ガロン
・常若の都 ワカバ
・睡蓮の夢都 シズク
そして我らの隠れ桃源郷:シャングリ・ラ
侵略浸食者の領域、
・魔都 シンラ
・港湾都市 ナニワ
・森の都 ドルイド
侵略浸食と表現するように激烈な戦は無く、旅の行商が住み着くが如く、徐々に徐々に浸食され、ある一定の勢力となると、その地を堂々と支配し始める。
侵略浸食され掠め取られた地は、シンラ、ナニワ、ドルイドの三都市となる。
魔都シンラが、あ奴らの本拠と想定し作戦を進める。
まず手始めは、常若の国の最北端にある港湾都市ナニワの奪還。
暗中模索の状況なのでナニワ攻略解放する中であ奴らの情報を採取し、我ら軍団が全軍一致で心一つにならねばならん事をご承知願いたい。
次に敵であるモノらの素性とその勢力を数点の着目点で類別し説明しよう。
素性・習性
知れていることとなるが…。
・十字軍、かのキリスト教徒らの異教徒狩りで、世の理を構成する崇高なる存在により古代に封印されし〝古きモノ〟の封印が解き放たれた。
〈利己的な愚か者等の致命的暴挙が元凶となる〉
・〝古きモノ〟は、尽きることのない生命を喰らう飢え。
生命への憎悪。
それらを好むモノらが過ごしやすい混沌世界の止むことの無き膨張を是として本能的に行動する。
〈一言で言えば、我らの存在理念と真逆の存在〉
組織・構成
・〝古きモノ〟を司る存在は邪神と呼ばれる。
極めて強力な邪神が七柱の存在が伝承される。
クトゥルー神話を引用すれば、名があり識別されるそれら邪神は
浸食し塗り替えるモノ:ダゴン 特性指標:怠惰⇔勤勉
怠惰(堕落)ベルフェゴール[6]フェニックス、熊、牛、驢馬
労働なき富(Wealth without Work)
破壊せし海からの猛威 :クラーケン 特性指標:憤怒⇔慈悲
憤怒(激情)ユニコーン、ドラゴン、狼、猿
人格なき学識(Knowledge without Character)
忌み嫌われる奪うモノ:マモン 特性指標:強欲⇔救恤
強欲(貪欲)ゴブリン、狐、針鼠、烏
道徳なき商業(Commerce without Morality)
暗き深淵より覗き見るモノ:レヴィアタン 特性指標:嫉妬⇔忍耐
嫉妬(羨望)黒マーメイド、蛇、犬、猫
献身なき信仰(Worship without Sacrifice)
微笑み誘惑するモノ:アスモデウス、ダーク・リリス 特性指標:色欲⇔純潔
色欲(肉欲)サキュバス、山羊、蠍、兎
良心なき快楽(Pleasure without Conscience)
全てを喰らい尽くすモノ:ベルゼブブ 特性指標:暴食⇔節制
暴食(大食)ケルベロス、豚、虎、蝿
人間性なき科学(Science without Humanity)
慈悲無く支配するモノ:サタン 特性指標:傲慢⇔謙譲
傲慢(高慢)グリフォン、ガーゴイル、キメラ、孔雀、蝙蝠
理念なき政治(Politics without Principle)
それらの邪神を統べる
混沌王カオス 口にしてはいけない存在 :クトゥルー神となる。
作戦の初段は、情報採取のための捕獲尋問を含む偵察が主となる。
軍団内連携は、近衛団と陰陽庁、癒しの泉組の混成部隊とし、指揮命令は私ドクトル・メフィストとする。
作戦計画は明後日、軍団連携各位に作戦会議で下達する。
以上。
この後、近衛団の中からも選抜を行う事にする。
幻術師、剣聖、忍者、怪異、魔女、僧侶、異星人、夢魔の面々。
(幻術士果心居士、剣聖卜伝、風魔小太郎忍者、エインセル自分自身怪異、スカサハ儀式魔女、ドルイドマスター森羅万象、エンペラー星人香久耶かぐや鈴之助(またの名をミューラ王子)、地獄の執政官 夢魔公爵ギヒノム卿、錬金術師エミリア・アルケミーオ)
誰が適任か。
「やはり忍びだ!」そうだよねと叫んで見渡す。
当たり前過ぎる捻りを入れないと、ちょっとアレだったかな。
もう一人、怪異エインセル!いじょうゥ。
成るほど!と、ドクトルがポンと手を合わせる。
ポンとしてくれたので形に成った。
これで一旦解散。
〜( >_<)
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