第79話 白鴉の姫君の気持ち。
雨模様だけど散歩に出ました。香椎参道に窓を向ける茶店で残業三昧でくらくらの頭を蘇らす様に一心に書いております。どうぞ宜しくお願い致します。
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さて将棋椅子につくと白鴉ハクアがすーっと横に立つ。
しかも僕の顔を真横から見つめるように。
斜め後ろのちるなは彼女の気持ちが僕に関すると周りが見えなくなる事を知っているので黙認する。
本当は僕似のゆうやに対する気持ちなんだろうけどね。
似てるから横からジーッと見つめているのだろう。
ハクアから仄かに漂う白檀の薫りに癒されながら思う。
慕ってくれる人々こそ大切にしないといけない。
鴉天狗の一族は僕らを護る親衛隊の役割を担っているがハクアは女性だから背面は逆に守ってあげたい気持ちが大きい。
恋する乙女のハクアを心で思い描いた目線で見ると…。
なんと!その眼は爛々と獲物を狙うような獰猛な視線だった。
デレデレの視線とは大きく違った。
「我ら鴉を前衛に配して頂けませんか。守勢に徹する我ら一族ですがゆうや様を警護する段で多くの仲間を失いました。攻めに転じ敵を事前に知り攻め込まれる前に殲滅すればと悔恨仕切りです」
「どうか我らも前衛、いえその先にて護り人の役を担わせて頂けないものでしょうか」
ハクアは申告したくて横に立っていたのか!
ジーッと見つめていたのは緊張して硬直してたためのようだ。
ケルノンクスの指摘もあったけどシャングリ・ラに辿り着く為に苦難を切り抜けた者の意見は僕の頭の中の構想だけでは満たされない思いがある事が分かった。
受け止めないといけない。
決意の心は!
まだ完全な覚醒で無いからか令和現代の基軸で考えてしまいがちで人の心を抜いた理想が先行してしまうようだ。
此方の世界には一瞬先に命をかける事や他の誰かの思いをしっかりと受け止めて行動をする事が普通に営われている。
不思議に思う。
ただただ長生きする事や自分の私利私欲が蔓延している令和現代とはまるで違う。
生命に煌めきがや彩りがある。
僕の心が明確に頷いている。
この世界の僕の仲間を守れ!と。
漠然と守るは全く頭に描けない。
具体的に考えるとやはり仕組みとそれを営む組織だとその有り様がイメージし易い。
今となっては神様と呼ばれる存在も事の始まりは自分を信望してくれる仲間を守る為に仕組みを考えただろう。
強大な力を持っていても仲間たち守るべき人が多くいればその手が届かない。
代わり身となる存在、もしくは仕組みが必要。
こうなると仕組み作りと営む者等の組閣が必要が急務だね。
方針に沿って課題を解決する。
組織機能をこの会議で決定しよう。
ハクアにも君の気持ちを汲んだ組織を考えるよと答える。
マイナス思考だらけの令和現代でもやる気は削ぐなと昭和ライクな言葉は肯定される。
僕も昭和から遡る日本人の良き慣しは大好きだしね。
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