第43話 ワクワクが止まら無い。

 沢山の人が絡み合う仕事の動きを視覚化するために判断指標を決め、指標を集め、推論して現れた事象を結びつけ結論づける。


 ある法則に則り統治する。


 慄然とした統率が安定をもたらし先にあるかも知れないリスクに備える精神をも培う。


 ずるい人間が多い中、異議に賛同して自らの意思で能動的に実践する人は限りなく少ない。

 為に司る人、運営の要が居なくなると瓦解する。

 この視覚化するための作戦、仕組み作り、多くの人に協調してもらうための継続した運営努力。

 並々ならない知恵と労力が必要となる。

 しかも生産性がないと決め付けられる面を多分に持つ為に高効率での稼働も求められる。

 事を進める担当も精神的にも強い意志を持たねばならない。


 絡み合う面倒な要素をシステマティックな運用まで完成させてもその仕組みの瓦解は早い。

 そしてまた新規に立ち上げる。

 この繰り返し。

 不毛だ。

 勿体無い。

 出来合いのシステムを購入し導入しても絡み合う面倒な要素、例えば使う側が疎かな見せかけだけのスタンスを決め込めばそれは確度の低い時間の無駄な情報流通の足枷を皆んなに強いるだけの産物と成り果てる。 


 それを幾度となく実践で検証してきた。

 これ系のある一定線は見えるように見識は高めた。


 今日もプロセス監視の運用点検と内容検証作業を行い見えない物を洗い出す実験を終えた。


 チャイムが鳴る。


 御託はこの辺で本編の理想郷の構築に出陣する時間が迫って来たね。

 効率重視という偏重のお陰で定時内でのフル対応を終えるとそれ以上の突き詰めは求められ無い。

 この突き詰めが本当は重要なんだけどね。

 効率を時短という観点でしか推し量れ無い者らのお陰となる感謝感謝。


 帰り道頭の中でシュミレートする癖が出来たのも時間だけで測る愚かさの恩恵かも知れない。


 生の3桁ほどの人間と大小様々な開発チームを相手に実験が出来る楽しい毎日の成果をあの世界に展開する事を思うとワクワクが止まらない。

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