第18話 ゴーレム脈動。
〈ドクン〉と砂のゴーレム5000体から鼓動が一つ脈打つ。
途端、一瞬空間そのものが瞬きする。
正虎の黒まなこの奥に菊の紋章が宿った。
正虎の脳裏には5000のゴーレムの状況が的確に空撮映像の様に認識できる様に映る。
岩や砂で構成されているゴーレムには取り込まれた鉱物で幾種別があるのも脳裏の空撮映像上の各ゴーレムを示す点が色分けされて認識できる。
各ゴーレムの呼称とその能力も自然と脳裏に浮かぶ。
少ない数のゴーレムから確認する。
透き通る透明な輝きのゴーレムは5体のみ。
その透明のゴーレムの名を呼ぶ。
その都度、ゴーレムの胸に真紅の核が浮き上がり〈ドクッドク〉と鼓動を刻み始める。
「金剛ゴーレム!脈動せよ」
・金剛ゴーレム;5体
能力 >体力;2万 硬度;10000
特殊能力 >盾 物理耐性 魔法耐性
「黄金ゴーレム!脈動せよ」
・黄金ゴーレム;100体
SPEC >体力;1万 硬度; 5000
特殊能力 >財宝 士気鼓舞 物理耐性 魔法耐性
「鉄塊ゴーレム!脈動せよ」
・鉄塊ゴーレム;1000体
SPEC >体力;1万 硬度; 8000
特殊能力 >物理耐性 魔法耐性
「岩石ゴーレム!脈動せよ」
・岩石ゴーレム;1500体
SPEC >体力;1万5千 硬度; 8000
特殊能力 >
「砂岩ゴーレム!脈動せよ」
・砂岩ゴーレム;1500体
SPEC >体力;1万5千 硬度; 8000
特殊能力 >
正虎が杖を振り采配を始める。
「砂岩よ。横ニ列の隊列を組め。岩石は砂岩二体の後方に一体ずつ配せよ。
鉄塊は岩石の後方に横一列で二体分空けた間隔で配す。黄金は鉄塊後方に
正方に整列。金剛はその横手に待機。」
フランス人形を乗せた木の葉が紫の煙の地に〈ふわり〉と降り立つ。
フランス人形の青い眼だけが、ギョロっと静かに動くと動き周りを見渡す。
木々に囲まれたそこだけ苔生した砂利が敷き詰められた不思議な雰囲気の空き地。
真ん中に鳥居を三つ重ねたような三角錐を形取った紅い柱が立っている。
周りを囲む森林の大木の幹に筒状のナイフが突き立っている。
まだ、先端から紫の煙が細々と棚引いている。
唐突に地面が揺れ始め、砂利の空き地の真ん中に鎮座する大きな巨岩が横にズレ始める。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます