第87話 お膳立て整えてと。

 シャングリ・ラ平原は広大だ。

 剣城つるぎ山脈がぐるりと平原の周りを取り囲む。

 この剣城山を越えて平原に侵入するのは至難だろうが完全な安堵の地にするにはまだまだ不十分だろう。

 今時点でもいつ何時敵の進行があるか分からない。

 安堵の地を作りつつ警戒も怠れない。


 東西南北の妖怪の里の周りは土御門つちみかど達が結界を張り巡らせる作業に取り掛かっている。

 土御門は陰陽の八問遁甲はちもんとんこうを構築するとなると術式を組み上げる時間が掛かる。

 組み上がってしまったら高位の術者が揃わない限りは破られる結界では無い。

 その間の警戒は天狗八仙の指揮で犬神一族の主戦力となったウォーウルフが巡回して警戒を行う。

 樹海の中は守りと警戒が動き始めているから先ずは任せればいいね。


 剣城山は天然の要害と言えどこれを本物の城塞にしようと思う。

 城塞と言えば城オタクのニュートン卿を連れて来て任せればいいだろう。

 作業者はゴーレムが居るしね。

 樹海側はドルイドマスター 森羅万象様に任せよう。


 僕はシャングリ・ラ平原に専念しよう。

 連携のための〈2 連絡経路〉のシャングリ・ラ平原側のゲートは四つの湖に設けよう。

 しかも水中にゲートを作れば、ゲートを通過したら第一弾溺れる。

 溺れた状態の訪問者を河童族が救助を兼ねての水先案内。

 正真正銘に溺れるから外敵からの抑止になるだろう。

 ゲート内部の番人は鬼門と天邪鬼と般若に任せる。


 守りの面を先決に整えて各部門もアクションのトリガー引いたのでそろそろ僕は現実世界に戻ろう。


 もう直夜明けだ。


 夢から覚めて会社行かなくちゃね!

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