第50話 花子さん頑張る!
「ギヒノム卿、ハイドラの脅威は去りましたね」
ジャックがギヒノム卿の傍に立っている。
「そろそろ本来の目的を遂行しましょうか」
〈ハハハ〉
「本来の目的猫ちゃんはもう駈けて行ったよ」
黄泉醜女の巨大な腹の穴からハイドラが這い出そうとしたこの戦い。
黄泉醜女の身体を境に地獄側と地上側と二方向の戦いで地獄方向は巨大な腹の穴、ハイドラが這い出すことを防ぐ攻防が繰り広げられた。
この攻防は超弩級戦艦大和の46cm主砲がケリを付けた。
地獄方向はギヒノム卿、煉獄回廊での地上方向までは手が回っていなかった。
地上方向は宴会場の黒き沼に通じている。
黒き沼から煉獄回廊の幽鬼の侵攻を防いでいるのは鬼ゴーレムの援軍できた斬り込み方将門公の部隊。
将門公の戦略で雷神を討ち取ったがまだまだ幽鬼の侵攻は止まない。
黒き沼の中から湧いて来る幽鬼。
情報収集方の尻の目、百目の視覚ライブ中継画面を見ていた小豆公望が第三陣の投入を告げる。
「力押し方。出ませい!」
長 :一目入道、とうせん坊、がしゃどくろ、ダイダラボッチ、逆柱。
七妖怪の予定があと二妖怪は間に合わない。
まだ、雪姫 の冷気の解凍が出来ずに丸焼きのようにグルグルと火系の妖怪に炙られている。
お伝え方より2妖怪 送り提灯、送り拍子木 を急遽加える。
トイレの花子さんの髪の毛集めの出番。
「もーまたー揃いも揃って髪の毛がな〜い!」
「みんな坊主系じゃないのさ!」
「どこか毛は無いの?毛よ毛!」
「問題御座らん!ガハハハ」一目入道が声を張り上げる。
〈フンムッ〉と上半身の僧衣を脱ぐ。
「マジマジ〜胸毛なの〜嫌だ〜どうして」と花子さんは叫ぶ。
急がねばならない状況。
泣き泣き毛を採取する花子さん。
一目入道は胸毛。
とうせん坊、胸毛。
がしゃどくろはまつ毛。ガイコツだけどまつ毛が生えている。
ダイダラボッチ、胸毛。
逆柱、背中毛。
送り提灯は予備のロウソク。
送り拍子木も予備の拍子木。
トイレの花子さんは泣きながら依り代を小豆公望に渡して7体のゴーレムのお尻のネジを開ける。
「よし!フュージョ〜ン〜ッ」
〈ブン、ブブブン、ボワッボゴッ、ブンブンブン〉
ゴーレムのお尻が唸り出す。
〈ブリブリブリリリ〜ブリ〜〉
何ともまたまたまた、また〜下品。
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