第49話 超弩級戦艦大和。

 大和は46cmの主砲をほとんど使用していない。

 一つはその巨大な砲から打ち出す巨大な砲弾を撃ち出す際の反動だ。

 史上最大の排水量は、放出する際の途方も無い反動エネルギーに船体が耐えるために左右に海水タンクを持ちこのバランスを保つ為の特殊な機構が組み込まれていた。

 これは戦艦武蔵も同じくで巨砲の為の機構が沈まない不沈戦艦の二つ名を名乗る恩恵となる。

 砲弾を撃ち出す前に反動で沈み込む側を海水タンクの海水の注入加減で浮かす様に予め傾けて置いて反動で艦が傾きすぎない様にする。

 魚雷攻撃で艦が傾いてもこの機構を使って転覆する事を防ぎ続ける。

 武蔵は9時間に及ぶ猛攻を耐え続けた。


 その主砲が一斉に火を吹いた。


 大和の巨体が傾ぐ、どんどん傾ぐ、45度歩度傾ぐとそこから傾きの回復動作に入る。

 日本の造船技術の粋を垣間見る。


 九一式徹甲弾きゅういちしきてっこうだんが飛翔する。


 ハイドラに到達、消滅!

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