第47話 月月火水木金金。
海面すれすれに飛び続ける九九式艦上爆撃機二十数機。
あり得ない程の飛行技術を二十数機全てが実行している。
過酷な訓練を乗り越えて来た匠の技量。
月月火水木金金と休みなく膨大な訓練時間を掛けて神技に近い技量を身に付けた空の勇者たち。
粗末な装甲、武装で数多の敵機を撃墜して来た。
人はそうそう優劣があるものでは無く、ある一定線までの高みには強い精神を貫き気概で乗り越えた過酷な訓練の積み重ねの賜物。
日本軍のエースパイロットの多さと個人個人の力量の高さはきっと今の日本人にも到達出来る世界だろう。
その至高の高みに行ける素質を持ちながら怠惰や我儘を権利だと短い一生だから味合わないと損だとか、汗をかく事、努力の先の高みの境地を観る機会を自ら放棄し自堕落に動物の様に生を終える。
九九式艦上爆撃機の操縦舵を握りしめ、極限状態で自分を制御する術を総動員して 「冷静さを取り戻すには、息を吸うより息を吐け!」
「下腹に力を入れ、尻の穴を締めよ!」
「なで肩になれたら満点だ!」
二十数機それぞれの個人個人の編み出した精神制御の術が大合唱となり高みの極致の調べとして奏でられる。
ギヒノム卿は物言わず、頬に涙を伝す。
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