第2話 始まりの詩

「大魔王サタナキア様は食中毒で亡くなられました」


 この一言で俺様の運命は大きく代わってしまった。

 俺様の名はサタン、オヤジこと大魔王サタナキアが12年前に産んだ天才児なのだ。


「享年1800才でございます」


 この執事みたいな奴は『ギャバ』オヤジが生み出した悪魔で魔王軍の軍師だ。


「悲しんでなど居られるものか!オヤジに代わり俺様が魔王軍の指揮をとる!」


 昨日までオヤジが座っていた王座に踏ん反り返りながら言った。俺様カッコイイ!!。


「よくぞ申しました!このギャバだけは魔王様について行きますよ!」

「だけは?」

「ええ、みんな自分が魔王になると言って出て行かれました」

「は?」


 言われてみれば、誰も居ない…マジですか!?

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