新米魔王の苦悩

ありんこ

第1話 プロローグ


 遥か昔…異界より大魔王現れ、世界中を恐怖に落とし入れた。

それから1000年、永きに亘る人間と悪魔の戦いはいまだ続いていた。

 世界の中心に浮かぶ島…

 暗雲立ち込め、高い山々に囲まれた人の足が踏み入れることを許さない大地が有った。島の中心には魔王城と呼ばれる城がある。

 魔王城の一角、とある部屋から一体の悪魔が出てくる。

高等な悪魔ほど姿形が人間に似るというが、その姿は端麗…。

金髪の髪に長身…人間で言う美形にあたる。

その悪魔の名前は『ギャバ』魔王軍の参謀・軍師を勤めている。

ギャバは歩き出す、向かう先は王室…。

 王座の間の入口には、悪魔の装飾がされた重厚な扉が構えていた。

ギャバは扉の前に着くと、呪文のような言葉を呟く、すると扉はさも軽々と開き王座が姿を現した。

 高い天井に、広い部屋、扉から奥にかけて真っ赤なじゅうたんが延び、奥には大魔王の座るであろう大きな王座が見える。

ふと部屋の中央を見ると、真っ赤な髪の少年が落ち着かない様子でうろうろしている。

【新米魔王の苦悩】の始まり始まりー!!

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