第4話 そして夜は明けた

 やめろッやめろッやめろ!!

暗闇から冷たい光を帯びた

無数のサーベルが四方八方飛んでくる

あの先端だ。また…あの。思わず身がすくむ。こんな数、

両腕ではカバーしきれない。


攻撃が止んだ?思わず両腕を下ろす。

下げたガードを狙って、

直線軌道を描き一筋の光が首元に…


「ウワァァァァ!!!!!ロ…」

「まだ動かない方がいいよ。傷口が閉じていないから」聞き慣れた声。

 この和室にも見覚えがある。

「久しぶりだね麗煌(レイファン) 」

「ロッ…ロン!!」

見ると足には包帯が巻かれている。

血の滲み具合からは確かに傷口は塞がってはいないようだ。


「あれからどうしているかと思った。

一向に顔を見せないし。現れたと思ったら僕の勤め先で血だらけで倒れているしさ。

ホント君には驚かされるよ。」

「あれからどうしてるかなんて、、、

いや…ウチには、そんな資格ない。鈴

麗に申しわけなく思っているし」

壁の向こう…鈴麗は今もあのままなのか。

ロンも同じ事を考えているのか険しい表情で庭先を見ている。流石にまた責られるのはこたえる。

「手当ありがとな。こんなこと言える立場にねえけど1番身近な女の子を支えてやれよ。じゃあな」

「あッ!ちょっと待って」




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