藤見死す
藤見健太郎の地方議員選当確の発表があり、
私は支援者の前で話した
「ご支援ありがとうございます」
「生きたいという感情はなにも恥ずかしい事ではないんです」
「不死の世界を目指してなにが悪いんですか」
支援者は声をかけた
「いいぞ、藤見」
「俺が死ぬまでに、何とか実現してくれ」
「あまり期待はしてないが、お前がなにをするのか見てみたい」
以前はだれもいなかった
藤見は支援者に手をふり
事務所を後にした
騒がしい事務所から一転
静かな夜空がそこにはあった
帰り道の駐車場で猫がじっとっ私をみていた
きれいな黒猫だ
私が、駐車場の奥にある車を取りに向かう様子をジッと見つめている
そして、車を開けようとすると
後ろの方でその黒猫が『にゃー』とないた
その瞬間、熱いものが私を覆い
大きな衝撃とともに、私は吹き飛ばされた
車が爆発した
『どおおおおおおおおーーーん』
体は宙をまい
街路樹にぶつかり、地面にどさりと投げ出された
大きな音に驚いた住人が集まってきた
『私は死ぬのか・・・』
遠くで救急車の音がする
・・・・・
・・・・・
これは、過激な宗教団のテロ事件だったとニュースは伝える
聞きなれない宗教団体はこう語る
『人は死ぬようにできている』
『不死の世界は神への冒涜だ』
・・・・・・
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