緩やかに

下降して行った

緩やかに

終わりへと近付いていた

緩やかに

春の日射しのように

おれの心臓は止まりかけていた

ああ………

夢を見ていた

その成分は

目覚めてしまえば

もはやなんの価値もない

そいつにさっきまで包まれていたが

放り出された

「カツ丼を生でください」

「あいよう」

もう死ぬしかない


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