パーカー


パーカー

というやつを

初めて着てみた

パーカー

それはフードが

たらんと垂れていた

パーカーのフード

その中に

おれは

おれの大切な物を収納することにした

パーカーのフードにシューノー

そうして街を歩くのはとても良い気分だった

時々、思い出したように

取り出し

愛撫した

自分の大切な物と会話、出来るような気がするのは

おれの気のせいだろうか?

それが真実だろうと錯覚だろうと

おれの心臓はどっちでもいいってさ

いつかこのことを誰かに話そうと思っていた

通りはガヤガヤとうるさかった

(あいつら、もしかして世界の秘密に気付いたのかな?)

そうでなければ何をあんなに騒ぐ必要があるのだろう?


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