第十一節:ルート

 情報料として百ゴルト、ドレスに五十プラナ支払ったため財布が少し軽くなったのである。


 私の現額が、五百六十九プラナ百九十七ゴルト七十七シルズ八十ブロスとなったわけである。


 旅行財布の中身[1.664kg]

 五十P×十一[0.935kg]、十P×一[0.045kg]、五P×一[0.03]、一P×四[0.024kg]

 五十G×二[0.12kg]、十G×九[0.27kg]、五G×一[0.025]一G×二[0.03kg]

 五十S×一[0.05kg]、十S×二[0.07kg]、五S×一[0.025kg]、一S×二[0.04kg]


 旅行小銭入れの中身[0.16kg]

 五十B×零[0.00kg]、十B×八[0.16kg]、一B×零[0.00kg]

 五十Ca×零[0.00kg]  貨幣全重量一.八二四キログラム、


 体重を除く全備重量が六十六.六九四キログラムとなったのであった。


 今度は少し軽くなったのであった。



 目的は手に入れた、しかし特注のドレスであるため時間がかかるのである。


 それに仲間の目的も達成しなければパーティーとしては動けない。


 そういう意味ではヤキモキする日々が少し続くのである。


 三日目、私は『ケナギ』の店を訪れていた。


 修理に出している刀の状態を知る為である。


「どんな調子ですか?」と聞くと「貴方は使い方のスジがいい、刀にはあまり負担が行ってないようだ。一旦バラさせてもらって、中身も見た。素晴らしい出来の刀だった。二級品などと書くのは店の目が無い証拠かもしれない、貴方は運がいいようだ。他二振りも同じようなものであった、研ぎなおししてあるから試し斬りしていくといい」といって下さったので。


 まずは貸し出し品の刀を三振り返し、自身の刀を受け取った。


「巻き藁が裏にある、フォームを見せてもらえないだろうか?」と『ケナギ』がいうので、それは構わないといった。


 一振り、一振り確かめ確認していったのである。


 当然だが魔法剣抜刀から魔法剣士としての真骨頂を見せるのである、巻き藁に対し攻撃を仕掛けスッパスパ斬っていくのであった。


「凄い!」と『ケナギ』はいった。

「貴方はやはり伝説の――」までいって『ケナギ』は口を閉じたのであった。


「貴方に会えてよかった。私はまたいい経験を積めたようだ」ともいった。


 そして私は『ケナギ』に見送られながら店を出たのであった。


 そして特にすることは無いので、その足で宿に戻ったのである。


 男性陣はクロスチェスロットという、さらに難しい挿しゲームをやっていたのである。


 やはり暇は暇なのであったらしい。


 それに体を動かすにも王都ではそういうスペースは大広場とかしかなく、大抵は露店などで埋まっているからでもあった。




 それから四日が経った。


 ドレスが出来上がって来ていたので女性部屋の中で着替え着てみることにした、着心地はとても軽く心地よかったので、一旦前のドレスを荷物の下の方に入れ替えるとそのドレスで過ごすことにした。


 純白のドレスそのものは珍しくは無いが、輝くほどに美しい生地で織られた特殊繊維のドレスというものは少ないのであった。


 女性部屋から出た直後、『ウィーゼル』がいった「良く似合ってる」と。


 『ゲルハート』も言葉を失っていた。


 『セリア』も夕方帰って来てとても綺麗ねといってくれたのであった。



「本日の夕食はルームサービスではなく本式で行くか」と『ウィーゼル』も着替え始めた。


 それに釣られて『ゲルハート』や『セリア』も着替え始めたのであった。



 本日の夕食にはなぜか給仕が付いていた。


「まあロイヤルスイートだしな」と『ゲルハート』はいった。


 給仕が居ようが居まいが、私の作法にはブレは無かったわけである。


 輝くほどの純白のドレスであるので目立ち、噂がさらに花開いて行ったのであった。



 それからさらに数日が経ち、『セリア』の用事も済んでいたのであった。


「やはり俺が一番遅いようだな……」と若干焦り気味の『ゲルハート』が居たわけである。


「仕方ありませんよ、パーティーの戦力アップに直につながるのですから。これくらいは待たないと」と私がいって、『ゲルハート』をなだめたりしたのであった。


 そこからさらに一週間ほど経ちできたという旨の連絡をもらって、『ゲルハート』が宿を飛び出して受け取りに行くということにもなった。


 鞘もセットで作ってもらっており、両手剣二本差しとなって『ゲルハート』が帰ってきたのであった。


「凄いわね」とは『セリア』の言であり、私も「ものすごくインパクトがありますね」といったのであった。


「剛剣術を本格的に収めて二刀流にでもするかな?」とは当の『ゲルハート』本人の言葉であり確かにそうなったら凄いことになると思わせるだけの何かを秘めた言葉だったのは確かで、『ウィーゼル』も「それはすごい!!」といったのであった。


「さて支度したくは済んだが、ルートはどうする?」という『ウィーゼル』が居た。


「東門から出て、フラグ、カモ、サグレス、ドロシュ、コルムナ、プレグレードの順で行きましょう」と私はいってみた。


「どのみち東門の関所に着くまでに一日、フラグに行くまでに三日かかるわけですから。フラグとカモの間は一日ですが、カモとサグレスの間は二日は見ないといけないでしょうし……。サグレスとドロシュの間も、三日はかかるでしょう。ドロシュとコルムナの間も、三日は丸々かかりそうですし。コルムナとプレグレード間も似たような時間がかかると思いますので、食料は十全に備えて明後日旅立ちましょう」と私がいったのである。


「ドロシュに寄らずにコルムナまで一直線の道もあるんじゃないか? それならば四日半あるいは五日でコルムナには着けるだろう?」と『ウィーゼル』はいった。


「大きめの街道だな、そっちのほうが良さそうだ」と『ゲルハート』も同意したのであった。


「嫌な予感しかしなかったので、そこは外したんですが」というに留め『セリア』の意見を待った。「んーこの戦力なら、大丈夫じゃないかしら」と『セリア』はいったのでそのルートを通ることになったのであった。



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