第二十四節:オーグ
通常の馬車道に出た、その時遠くで
『セリア』が即「ティルファー!」といった、遠視の術である。
「隊商が襲われているわね、モンスターは数が多いけど皆オーグよ近付く前に蹴散らしましょう!」と力強くいったのである。
「モンスターが見える距離まで寄せて、そしたら薙ぎ払うから」と静かにいった。
「見える距離です」といわれて詠唱を途中で留めていた『セリア』が最後の一小節を唱え叫んだ「
当然こっそりとゆっくり移動してきたヤツラは、その一撃で壊滅した。
「レイダー、
残って散っているヤツが強いと判断して速攻で斬りに行ったのである。
その判断は間違ってはいなかったが、強いと言ってもお山の大将でしかなかった。
私は『セリア』に近づけないように一定の範囲に寄ってくる敵を異界感覚とレイダーの二重包囲網で索敵し一撃必殺の居合で仕留めて行った。
『ウィーゼル』と『ゲルハート』は襲われている隊商目掛けて走り込みすでにそれぞれが一匹づつ斬り、殴り殺していた。
「手加減ができん」と『ウィーゼル』がいった。
「俺もだ」と『ゲルハート』がいった。
「左側任せた」と『ゲルハート』はいうと右側に突っ込んで行った。
『ウィーゼル』は向かって来るヤツを一匹づつ確実に仕留めながら左側をしらみつぶしに仕留めていった。
『ゲルハート』は単独で動くとき基本よく見える目で見て発見し音で聞いて索敵するのである。
今がまさにそうであった、人質を取ったと思ったその瞬間そのオーグは真っ二つにカチ割られるのである。
しかも横に凪ぐのでなくて縦に一匹確殺で
オーグが逃げようと散り始めたが、もう遅かった。
それに右側は先の『セリア』の隕石雨の影響でもう隠れる所が無いのだ。
左側も似たようなものだった。
単独で戦闘するとき『ウィーゼル』は基本音で索敵し目で確認、強打の全力で一撃確殺するのである。
なので基本的に隠密行動をとれないオーグは、まさにカモネギ状態であった。
仮に一撃殴れても芯まで打撃が通らないし、速さでは私に劣るものの『ゲルハート』よりは速いのだ。
移動速度は、『ゲルハート』よりも遅いが聞き逃さない耳があった。
先に『ゲルハート』先頭車両に
「オーグは道の中にはもう残っていない」と生き残りにそういうと、道を超えて逃げていくオーグで近いものから残敵確殺を実行し始めた。
すでにここまでで二十匹は真っ二つにしている。
左側の『ウィーゼル』も先頭車両まで確殺で仕留めて来た、すでに十九匹を
生き残りに声をかけた「怪我してるやつはいないか?」と聞いた。
「こっちに、大将が大けがをしているんです」と案内され、死にかけの者に「リザレクション」をかけた、「そして毒消しを渡すと飲ませてやれ」と言って一匹無謀にも突撃してきたオーグを強打確殺で沈めた。
そして「これで二十匹」とカウントした。
私は『セリア』と馬車を守るため、できる限りの手を尽くし術や魔法を混合して使っていた。
レイダーの範囲を球状に切り替え索敵範囲を五百メートルにまで引き上げた。
近くに四匹、馬車の後ろだった、瞬時に移動し連撃と多目標追尾を同時に使い四匹を一瞬で胴を薙ぎ斬り、壊滅させた。
レイダーに矢が表示される一本「狙い撃ちであるが故に斬り払い易い」といって斬り払った。
対象が逃げにかったがもう遅かった。
「ここは私の間合だ」といって背後から、居合一閃確殺した。
異界感覚を交えているため私のレイダーは生きている敵しか反応しない。
馬車を中心とした五百メートル以内に生きている敵は居なかった。
『セリア』のレイダーの範囲が四百メートル位であるからそれよりも上にしていないとガードができないのであった。
そして私は瞬時に馬車の
『ゲルハート』は一匹確殺を繰り返し、敵の本陣を見つけていた残り十匹だった。
『ウィーゼル』が並んだ。
たがいに視線を交わすと突っ込んだ。
いきなり現れた『ウィーゼル』に文官が何もできずに確殺される。
回り込んでいた『ゲルハート』が
ゴロリと首が転がる。
自棄になって文官らしきものが飛び掛かってきたが、くるりと一閃し薙ぎ払った五匹は確殺した。
残りが風下に逃げるが『ウィーゼル』待っていた。
そして三連確殺が流れるように入った。
『ゲルハート』は首を拾って無造作に皮袋に突っ込んだ。
そしてオーグは壊滅した。
それから五分後、『ゲルハート』と『ウィーゼル』は『セリア』と私に合流した。
「身印だ」というとその革袋をボンサックの一番上に突っ込んだ。
そして皆が馬車に戻ったのを確認すると、私は『セリア』にもたれかかって寝始めた。
『セリア』はもう寝ていた。
ザブール門前街まではに到着したが予想通り入れなかった。
『ウィーゼル』は寝ていた私たちを起こし「御者さんたちを守るぞ」といった。
その間に『ゲルハート』は一人門前街の門前にある番屋に身印を持ち込んだ。
「見分して頂きたい」といった。
門兵が手配書と照らし合わせ、「間違いない、ロック・スカーフェイスだ」といった。
「パーティーメンバーでヤッた」と『ゲルハート』はそういうと冒険者証を提示した。
ランクは九まで上がっていた。
そして直ぐ報奨金が支払われた。
それをボンサックの一番上に詰めると、番屋の外に出た。
そして皆の元に戻ったのである。
そして今度は御者さんたちの護衛に張り付いた。
ランクの話をすると、皆同じだといった。
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