第5話 はるかとせつな

神話が語られはじめた

はるか昔から 人々は

ついえぬ夢を追い続ける

辿りつこうと 走りだす

そこが 漆黒の闇だろうとも

足掻いて もがいて

ただひたすらに


そんな 短い一日の連続は

辛く苦しいことばかり

しかし 迎える終演は

幸せだったことだろう



神話が綴られ続ける

刹那せつなの今も ぼくたちは

新たな夢を描き続ける

抱え込もうと 思考する

そこに 絶世の輝きがあろうとも

気づかず 掴まず

ただ漠然と


そんな 長い一秒の呪縛は

勇気と根気を削り取る

そして 迎える終焉は

幸せだったと言えるのだろうか


下ばかり 見ながら歩いても

けっして夢は 掴めない


ほんの刹那せつな 空を見上げてみないか

はるかに高い 青空に

その手を伸ばしてみないか

そこにあるのが幸せだと信じて……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る