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朝の日差しで白線が溶け出す道路に残ったのは、幼虫と蛹の色。葉が分解された胃の中身が、夜のうちに浸透していた。若く大きな幼虫の、あと一日の猶予は消えて、空は雨を降らせて泣いている。靴の革で水を貯めた変わりものの胃が、気が付けば無くなってしまったことに悲しんでいる。雨は、墓を掘ろうと降り続いていて、静かな春の日常に、堅牢な古墳を気付き上げた。一目でわかる古い慰めに、オスなのかメスなのか分からない幼虫たちが埋められる。空は雨を降らせながら、今度は古墳を均さなければならないと土に話しかけた。道路がアスファルトで敷かれても、安心して暮らせるのはこの作業のおかげだと空は考えている。
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