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芯まで見えそうな室内灯の洞窟に、昇り続ける鉄を考える。夢のような海に向かった私たちの、明日を知り、次を測る大陸棚の緩やかな流れは、わからないままクラゲを産む。クラゲが繁殖する沖までは、信号機の珊瑚礁は遠すぎて、皆が毒を舐めてしまう。今日も歩行者用の信号に絡まる触手に触れて、海流は冷たくなったりもした。浜辺へ行こうよ。振り向くと消えていた友達たちの声が鮮明に残ってしまい、呼吸は買ったばかりの天然水に奪われた。右も左も、行く手でさえも浮遊感に満たされた。海から上がりたい。友達の声が聞こえてくる。あれは、地層で見かけた化石だったのだ。
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