6話 ランVSヴァンパイアエム
「ついについた(わ)……。」
ランとリンは同時にポツリと呟いた。
「お前ら!ここからが正念場だ!!気を引き締めて行くぞ!」
「みんな!ここからだよ!」
ランとリンは士気をあげるため、みんなを励ます。
「行くぞ!リン!」
「うん!お兄ちゃん!」
そう言って、討伐隊は居城に足を踏み入れた。
─
居城のなかは少し薄暗かった。
エムがいる場所へ奥へ奥へと踏み入れた。
「─カチッ」
ふと、何かスイッチを押す音がした。
すると─
「バサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサッ」
そのフロアの扉という扉からテンソが出てきた。
「テンソ!?こんなに!?」
「…リン!ここはⅡ討伐隊に任せていいか!?Ⅰ討伐隊はこのままエムのところに向かう!」
「いいけど…でも、お兄ちゃん!エムは魔物のなかで最も強いと言われる魔物よ!?危険すぎる!!」
リンはランを心配して、声を荒げる。
「大丈夫!俺ここまで魔法使ってないから体力も魔力も有り余ってる!」
ランは自信満々に言った。
「隊長、それ堂々と言わないで下さい」
リックがすかさずツッコミを入れた。
「いつものことだろ笑。いざとなったらいつも助けてるだろ?それにお前らそれで持久力も上がったじゃないか。」
ランがニヤニヤしながら言う。
「確かにそうですが…隊長…私がいつも報告書書いてるとき、隊長がちゃんと活躍したとごまかして書いてるんですからね!!本部に怒られないようにしているの私なんですからね!」
リックは顔を真っ赤にして言った。
「すんません。」
「兄がご迷惑かけてます」
あまりの勢いにランとリンはリックに思わず謝った。
「リン。改めてお願いする。ここはⅡ討伐隊にお願いしたい。やれるか?」
ランは真剣な顔でリンに言った。
「お兄ちゃんが心配だけど、任せなさい!さっさと倒して私達も向かうから!」
リンは杖を強く握って言った。
「そんじゃ、よろしく頼む!行くぞお前ら!」
そう言ってランはⅠ討伐隊を引き連れて、フロアをあとにした。
「みんな、行くよ!テンソを倒してⅠ討伐隊と合流する!それが目標!必ず追いつく…!待っててね、お兄ちゃん!」
リンは気合いを入れて、大量のテンソ討伐を始めた。
─Ⅰ討伐隊は、とある扉の前に立っていた。
「ここが最奥か?」
「えぇ、そうみたいです」
ランとリックは扉を開ける前に確認していた。
「開けるぞ!」
「はい!」
ランは覚悟を決めて扉をあけた。
「おやおや。人間が来たのは久しぶりだねぇ
僕に何の用だい?」
扉を開けたら、オーラは禍々しいが口調はのらりくらりとした男が座っていた。
そう、彼がヴァンパイアエムだ。
「てめぇを倒しに来た!覚悟しろ!ヴァンパイアエム!」
ランはエムを見据えて言った。
「君、どっかでぼくとあった?………………あー。あの時の男とそっくりだぁ!!確か名前は…ロバートだぁ!」
エムは思い出せたのが嬉しいのか、楽しそうに言った。
「そうだよ。俺はⅢ討伐隊隊長ロバートとⅣ討伐隊隊長レイの息子だ!」
「あの時の夫婦の息子かぁ……へー。でもロバートは僕の相手にならないくらい弱かったなぁ。人間って─「バァン!!」っ!!」
エムが話してる途中にランは杖に力を込めてエムの顔面に魔法をお見舞いした。エムの顔面はプスプス言ってる。
「ラン隊長感情的にならないで下さい。」
リックは冷静にランをとめた。しかし、ランは次々に魔法を放つ。
「バァン!!バァン!!バァン!!」
「へー。意外とやるじゃん。不意打ちだったからびっくりしたよ」
エムは飄々と言った。顔はすぐに元通りになっていた。
「でも、君たちの相手は僕じゃない。皆、来い!」
エムは何かを呼んだ。
「バサバサバサバサバサバサ!」
テンソだ。
「ヴッ、ヴッ、ヴッ」
現れたテンソは何かに変身し始めている。
「僕も変身するよー!!!」
エムも何かに変身し始めた。
「「「「「「え?」」」」」」
変身した姿をみてⅠ討伐隊は驚愕した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます