3話 命日2~決意
「「え?」」
ランとリンはこの人たちが何を言っているのか理解できなかった。
お父さんやお母さんに叱られたときに叩かれたときの衝撃とは比べ物にならないほどの衝撃だった。
「驚くのも無理ないわ。ロバートとレイは─」
「っうそだぁ!お父さんとお母さんと約束したもん。絶対今日帰ってくるって!帰ってきたら、とくだんにおいしいものをたべるって約束したもんっ!」
先に口を開いたのはリンだった。しかし混乱している。
「リン!リンっ!」
ランはなだめるように言った。
「なに!?お兄ちゃんはこの人たちの言ってることを信じるの!?」
リンはランを睨むようにそしてすがるように聞いた。
「信じたくないよ…。でもこの人たちお父さんとお母さんが来ていた服と同じ服着ている…。それに星のバッチをつけている。お父さんから聞いたことがある。もしお父さんとお母さんに何かあったら星の人がくるって……………。それはあなたたちのことですよね?」
ランは女の人に嘘であってほしい!と思いながら聞いた。
本当はランも相当混乱している。リンと同様に叫びたいくらいだ。だがランは………
(リンが混乱しているなか俺まで混乱したらリンが大変だ!だから兄である俺がしっかりしなきゃ!)
だが、ランの願いは虚しく…
「ロバートはそこまで話しているのね。えぇそうよ。ロバートは自分に何かあったら子供たちを頼むとお願いされたの。」
女の人はランの問いに答えた。
「―っ」
ランはその言葉を聞いて膝から崩れ落ちた。
「じゃあ本当にお父さんとお母さんは………うわぁぁぁぁん!!!お父さぁん、お母さぁん!!!」
リンはランの姿をみて、大声をあげて泣いたのだった。
─
葬儀が終わり一段落したところで、ランは言った。
「俺、魔物討伐隊になる。そしてお父さんとお母さんの仇を討つ!!!」
「リ、リンも!!!」
リンも続けて言った!
「リンはダメだ!」
ランは反対した。
「どうして!?」
リンはびっくりして聞いた。なぜなら、今までリンがやることにランは反対したことがなかったからだ。
「魔物討伐は危ない仕事だ。今回のようにお父さんとお母さんがどんな強くても勝てなくて命落とすこともあるんだよ?リンまで死んだら俺は…」
ランはリンの目をみて話す。
「そっ、そんなこと分かってるよ!!!それにリンも家族だよ!待ってるだけなんて嫌だ!リンも魔物討伐隊になっていっぱい魔物倒して強くなって、お父さんとお母さんの仇を討つ!!!」
リンは涙ながらにランに言った。
「そうだなリンも家族だよな。ごめんなリン……。あぁやろう!2人で!!!」
「うん!!!!!」
2人はお互いに決意したのであった。
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