第16話 おかえり園田くん

 かわいい子たちは癒しです。私のようないい歳した大人が何を、と言われるかもしれないけど、かわいいものはかわいい。愛でるものは愛でる。それだけのことです。好きなことは大きな声で好きって言いたいし、言える人間だと素敵よね。


 さておき。

 私のTwitterのアイコンは「おかえり園田くん」というシリーズのキャラクターたちの手乗りマスコットになっています。めちゃめちゃかわいいんだよこれが。大阪に本社がある会社さんの出しているお人形さんなんですが、個性の強すぎる猫ちゃんたち(二足歩行可能)です。元々猫が好きっていうのは別のエッセイでも書いたことがありますが、なんというか、園田くんたちは猫というより「園田くん」っていう生き物(キャラクター)と思ってとらえてます。


 自粛だなんだで出歩けない四月、通販サイトでもいろんなセールをやっていて、その中に黒部くんというキャラクターのセットがお安くなってたんですよ。ちょうど黒部くんのお誕生日もあって、それあわせのセールだったのかな。

 だっこできるぬいぐるみ。即買い。


 置き場所もないからと手乗りぬいぐるみだけで我慢してきたのですが、耐えきれずに買いました。いやほらね、ステイホームとかでお店を支援するには通販とかでお金落とさなきゃだけだし、コンテンツが継続するために微力でも助けになったらって思うじゃないですか? とか言ったらそれはオタク特有の思考らしい。こうして人は推しに課金していくのです。


 というわけでついに買ってしまった黒部くんのぬいぐるみ。自宅に届いて箱を開けた瞬間、つぶらな両目が私を見ていました。


 かわいいいいいねええええええええ!!!!!!!!


 と、ぎゅっと抱きしめていやなにあれ予想通り可愛いねこれだから手を出さずにいたんだよだって可愛いに決まってるからね!!

 このまま他のぬいぐるみに手を出さないよう、今一生懸命こらえているところです。個人的にはまるもちくっしょんっていうね、もうネーミングだけで超絶可愛いものがあるんですけど、それを手に入れたい。でもそこそこでかいから必死で欲望をこらえているところ。というかだっこぐるみだけで可愛いがすぎるからこう、ぬくもりって大事なんだね。こうして人は抱き枕を求めるのか、とひしひしと感じています。


 可愛いものはもちろん好きだけど、可愛いだけじゃなくて、一緒にいると安心するというか、ペットを飼いたいとは思わないけど家族が欲しいってこういう心境なのか? とぬいぐるみひとつから壮大なことを考え始めてしまいました。

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