第4話

夕飯を食べ終えた俺は自室で寛いでいた。スマホの音楽アプリで歌を聴いていた。

「き...いき、あにき、兄貴っ」

身体を揺すられて、ゆっくり目覚める俺。身体を揺すっていたのは絆だった。

いつの間にか寝ていたらしい。

「きず、な...どうした、何か相談か......あぁ」

まだ頭が回っていなくて、いつもの感じと同じには言えなかった。

「違う。さきに風呂はいって、兄貴。後ではいるから」

妹の言葉を聞き、脳が覚醒した。

目を見開き、大きな声になった。

「えっ、さきに風呂はいれって!どうした、絆。今日はほんとに何か変だぞ!何かあったのか」

「声が大きい、兄貴っ。何もないし、やることがあるから」

妹に怒られた。

「悪かった。どうした、絆。相談があるなら聞くぞ。いつもは冷たいのに」

俺は、声のトーンをさげて言う。

「何もないって。じゃあ、戻るから」

扉を閉めて出ていく絆。

俺は、妹のお言葉に甘えて風呂にはいる。

風呂から出た俺は絆の部屋に向かう。

絆の部屋の扉をノックする。

コンコン。

「絆。風呂出たから、はいれよ」

部屋から返事が聞こえなかった。

自室に入って、照明を消し、ベッドに横たわる俺。いつの間にか眠りについていた。


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